研究課題/領域番号 |
02205050
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
今井 清和 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (60115102)
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研究分担者 |
手塚 育志 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (80155457)
塩見 友雄 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (10134967)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1990年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 多相高分子 / 表面・界面 / 環境応答 / ポリウレタン / ポリビニルアルコ-ル / グラフト共重合体 / ブロック共重合体 |
研究概要 |
本研究は、多機能・多相高分子材料表面における構造のフレキシビリテイ、およびそのダイナミックな環境応答性という特異性に着目し、多相高分子表面でのみ発現しうる機能を分子レベルで検討し、生体システム系をはじめとする高次・高度な機能を要求される高分子素材を開発するための基礎となる知見を得ることを目的とするものであって、具体的には以下の検討を行った。 まず、ポリウレタン(疎水性)、およびポリビニルアルコ-ル(親水性)を幹成分とする一連のグラフト型共重合体を、グラフト鎖の鎖長,密度等の制御の可能なマクロモノマ-法によって合成した。このうちポリシロキサン(疎水性でフレキシブル)、およびポリエ-テル(疎水性で結晶性)グラフト鎖を有する上記グラフト共重合体では、低表面エネルギ-成分であるポリシキロサンおよびポリエ-テル層が表面濃縮し、その濃縮層の厚さが制御可能であることを見いだした。一方、ポリアミン(カチオン荷電性)鎖を持つグラフト共重合体では、幹成分(ポリウレタン)の表面濃縮が認められた. 次に、これら"モデル表面・界面"を形成する一連の構造明確なグラフト共重合体を用い、接触する媒体の変化に伴う環境応答挙動を検討した。ポリシキロサンおよびポリエ-テル成分が表面濃縮層を形成する場合には、接触媒体が空気から水へと変化するに伴い、表面のモルホロジ-がミクロドメイン単位で再構成し、これが表面濃縮層の厚さによって支配されること、またグラフト鎖長の違いによってその動力学が大きく影響されていることを認めた.一方、ポリウレタン成分が表面濃縮層を形成する場合には、接触媒体の変化に伴う環境応答は認められなかった。
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