研究課題/領域番号 |
02205081
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小野寺 昭文 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (20029523)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1990年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 高圧力 / CVD / セラミックス / 立方晶窒化ほう素 |
研究概要 |
CVD法で作られたBーNーSiを10GPaまでの高圧、2000℃までの高温条件で処理した結果、ダイヤモンド類似の窒化ほう素(すなわち立方晶:zーBNと略記)をベ-スとする高硬度、高靭性複合セラミックスが得られた。 BーNーSi原料には3種類準備した。また、参考に乱層構造の窒化ほう素(tーBN)も準備した。先の3種はtーBN/aーSi_3N_4(3.52wt%)、tーBN/aーSi_3N_4(10.6wt%)、tーBNーβーSi_3N_4(10.6wt%)であった(aはアモルファス)。 zーBNが生成する圧力条件は7GPa以上を要するが、これは4種の試料について大差ない。一方、温度条件は4種の間で異なり、しかもグラファイト型窒化ほう素(gーBN)またはβーSi_3N_4の結晶化および析出温度と近いことがわかった。例えば、7GPaにおいては、tーBN/aーSi_3N_4(10.6wt%)からzーBNが生成する温度は1600℃で、この条件はgーBNとβーSi_3N_4が出現する温度と全く等しいが、tーBN/aーSi_3N_4(3.52wt%)では1400℃である。これらの条件をこえる領域ではおおむね焼結体が得られた。その組織はzーBNの2次粒子が特異な形状を有する高次組織をなすものがあり、コンポジットを作りあげている。微小ビッカ-ス硬度は最高60GPaを記録した。そしてヤング率(570GPa)はzーBN(700GPa)に近く、破壊靭性値(5.5MPam^<1/2>)はβーSi_3N_4のそれ(6MPam^<1/2>)に近い。本研究で運用するCVD/高圧複合プロセスは、材料創製の新しい手段であり、新しいタイプのセラミックス・コンポジットを作ることが可能である。
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