研究課題/領域番号 |
02206203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
笹月 健彦 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50014121)
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研究分担者 |
木村 彰方 九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (60161551)
西村 泰治 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (10156119)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1990年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 免疫遺伝 / HLA / トランスジェニックマウス / T細胞レパトア / 免疫寛容 / 免疫応答 / 抗原提示 |
研究概要 |
HALーDRA遺伝子を安定かつ継世代的に発現するトランスジェニックマウス(DRαーB6)を樹立した。DRαーB6の脾細胞では、DRα鎖とIーEβ鎖とが異種混合アイソタイプクラスII分子を形成して、マウス固有のIーA分子と同等のレベルで発現していた。またDRα Eβ分子の発現の組織特異性もIーA分子のそれとよく一致していた。さらにDRA遺伝子はX染色体に組み込まれていることが交配実験より確認され、雌では一方のX染色体の無作為な不活性化により、脾細胞におけるDRα Eβ分子陽性細胞数は、雄の約1/2で、しかも個体間のばらつきが非常に大きかった。IーE分子に反応性を示すT細胞レセプタ-(TCR)Vβ5あるいはVβ11陽性T細胞レパトアは、雄ではよく欠失していたが、雌でDRΑ Eβ分子の発現が悪いマウスでは欠失が不完全であった。したがってMHCクラスII陽性細胞の数と、自己MHCクラスII反応性T細胞レパトアの欠失の程度の間には、正の相関が認められた。しかし、T細胞レパトアの欠失が不完全なマウスのリンパ節T細胞も、一次MLRを検討する限りにおいては、IーE分子に対するトレランスを獲得していた。さらに、DRα Eβ分子を発現トランスジェニックマウスの脾細胞は、IーE^b分子と蛾チトクロムCを認識するマウスT細胞ハイブリド-マに対して、蛾チトクロムC抗原を提示することが出来た。また蛾チトクロムCで免疫されたトランスジェニックマウスのリンパ節T細胞中には、DRα Eβ分子により提示されたチロクロ-ムC抗原を認識する、T細胞レパトアの存在が確認された。
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