研究課題/領域番号 |
02207102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
樺山 紘一 東京大学, 文学部, 教授 (30027544)
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研究分担者 |
北村 暁夫 東京大学, 文学部, 助手 (00186264)
奥田 敬 甲南大学, 経済学部, 専任講師 (40194493)
小林 一宏 上智大学, 外国語学部, 教授 (60053625)
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研究期間 (年度) |
1988 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | ヨ-ロッパ / イスラム世界 / イタリア / フランス / 移民 / 植民 |
研究概要 |
第三年次(1991年度)は、先行2年間の成果にもとづき、残された間題領域、および成果のとりまとめに当てられた。残された領域の主要なものは、ヨ-ロッパ世界から地中海イスラム世界に向けられたアクションである。とりわけ19世紀以降、20世紀にいたる時期に、イタリア・フランスから行なわれた移民・植民活動のあり方をさぐることである。この問題は近年、研究者のあいだで一般的には強い関心を引きつつあるとはいえ、基礎デ-タの集積も不足しており、また具体的な事例についての詳細な検討もいまだしの感がある。このため、早急に文献を蒐集しこれの整理が必要とされた。この作業に加えて、本研究班に所属しない専門研究者からのヒアリングと研究討議が行なわれた。その結果、問題の全容とはいえないまでも、イタリアによるリビア・エジプト移民、フランスによるアルジェリア・モロッコ移民・植民の様態がかなり明確に把握されるようになった。また、この移民・植民が、たんに人口論的、もしくは経済的側面のみならず、政治的・文化的インパクトをあたえ、移民・植民の対象地ばかりか、翻って本国の社会にたいしてすらも、ある種の影響をもたらすという興味深い事実も見出された。これは、ヨ-ロッパとイスラムの関係史に新たな局面を加えるものである。これらの成果は、本研究班が催した共同研究会はもとより、他研究班における討議においても報告された。それらを含めて、3年間の研究成果はデ-タとして整理され、未完了ではあるが今後デ-タベ-ス化される予定である。さらに、研究代表者・研究協力者による研究成果の報告は、既発表のもののほかは、次年度以降、可能な方法によって行なわれるはずである。
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