研究課題/領域番号 |
02207111
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
嶋田 義仁 静岡大学, 人文学部, 助教授 (20170954)
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研究分担者 |
松田 素二 大阪市立大学, 文学部, 講師 (50173852)
和崎 春日 日本女子大学, 人間社会学部, 教授
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | イスラ-ム / 都市 / 西アフリカ / サハラ / 暗黒大陸 / トンブクトウ / 西洋キリスト教世界 |
研究概要 |
1 本研究プロジェクトでは、西アフリカ内陸地域に成立したイスラム都市の実態を明らかにすることを目的に研究を進めてきた。サハラの南の熱帯アフリカ地域は、かつて暗黒大陸と呼ばれた地域であり、「都市」やイスラムのような高度の文明とは無縁の世界と見られがちであった。しかしこの黒アフリカにも、イスラムを媒介として、かなり古く、西ヨ-ロッパよりも古くから、都市文明と呼ぶべきものが成立してきたことを、本プロジェクトを通じてかなりあきらかにできたと思う。 2 さらに、こうしたイスラム都市を幾つかの類型に分ける作業を通じて、現在のアフリカ社会が、アフリカの伝統社会とイスラムとの出会い、西洋キリスト教世界との出会い、という極めて動的な外部世界との接触を通じて形成されてきたものであることも明らかにできた。このプロセスはインド・中国文明との接触の後、西洋キリスト教世界との出会いを経て、今日に至っている日本社会の形成プロセスとかなり共通するところがあり、アフリカ社会が抱える問題と日本社会が抱える問題には、同じ地平で考え得る問題があることを示し得たことも、大きな成果である。 3 外国の研究者とも活発な交流を行い、とくに、サハラ南端の伝説的なイスラム都市トンブクトウ在住の学者Sidi Amar氏を、中近東文化センタ-主催の国際会議に招聘できたことは、わが国とこの地域の将来の学術文化交流の点でもその意義は大きかった。 4 なお研究成果の公表は、論文、図書を通じて順次行われるはずであるが、本部主催の公開講演,国際会議、サマ-・スク-ルなどを通じて口頭でも活発に行われた。
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