研究課題/領域番号 |
02214108
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
橘 邦英 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (40027925)
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研究分担者 |
松田 彰久 通産省工業技術院, 電子技術総合研究所, 主任研究管
菅井 秀郎 名古屋大学, 工学部, 教授 (40005517)
播磨 弘 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (00107351)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
1990年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
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キーワード | シランガス / メタンガス / プラズマCVD / レ-ザ-分光法 / 質量分析法 / ラジカル絶対密度 / ラジカル流束 / aーSi;H薄膜 |
研究概要 |
反応性プラズマを用いた電子材料のCVD(化学気相堆積法)においては、プラズマ中で生成され、基板表両に輸送されてくる反応活性なラジカルの流束と、その組成の最適化が重要な課題である。本年度はこれまでに確立したレ-ザ-分光計測法やしきい値イオン化質量分析法を用いて、シランガス系やメタンガス系のRF放電プラズマ中の各種ラジカルの定量測定を行い、薄膜の形成過程における各々のラジカルの寄与を明かにした。以下に本年度の主要な成果を列記する。 1.平行平板型RF(13.56Mhz)放電装置で生成されたSiH_4プラズマ中で、レ-ザ-誘起蛍光法や共振器内レ-ザ-吸収法等の分光法を用いてSi,SiH,SiH_2ラジカルの絶対密度とその空間分布を、ガス圧力、希釈率、RF放電電力などの外部パラメ-タに対して系統的に測定した。その結果、気相反応での消滅確率の大きいSiH_n(n≦2)の流束は高々10^<13>cm^<ー2sー1>程度で、膜形成における直接的な寄与は小さい。しかし、膜物性に与えるそれらの影響は無視できないこともわかった。 2.RF放電CH_4プラズマ中で、しきい値イオン化質量分析法を用いてCH_2とCH_3の絶対密度と空間分布を測定した。また、モデル計算との比較から、気相や表面での反応速度定数に関する知見を得た。一方、この検出法を利用して、電子衝突によるCH_4の解離過程におけるCH_n(n=1〜3)の生成割合を導出した。 3.プラズマCVDにおける細溝の被覆形状の解析等から、基板表面でのラジカルの消滅や付着の確率を推定し、そのデ-タや上記の気相反応の知見に基づいて、プラズマ中や表面でのラジカルの反応を制御する指針を得て、光照射による劣化の少ないaーSi:H(水素化アモルファスシリコン)薄膜を作製する方法を提案した。
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