研究課題/領域番号 |
02214210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
広瀬 千秋 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (70016723)
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研究分担者 |
和田 昭英 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (20202418)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 放電プラズマ / 電界分布 / 光ガルバノ分光 / シュタルク効果 / 空間電荷密度 |
研究概要 |
本年度は、2種類のガスの混合比が電界分布におよぼす影響について調べるために、Ar/Ne,Ar/H_2混合系のホロ-カソ-ド放電の陰極暗部における電界分布の測定を行った。また、陰極形状が放電プラズマに及ぼす影響を調べるために、ホロ-カソ-ドの内径を変えた場合の電界強度分布、電荷密度分布の測定を行った。 混合系における測定では、陰極内径は5mm、電極間電圧は255Vの放電条件下で、Arの分圧を4Torrに固定し、NeまたはH_2の分圧を0.5Torrから2Torrまで変化させた場合と、全圧を4Torrに固定してAr/NeまたはAr/H_2の分圧比を4/0から2/2まで変化させた場合について行った。その結果、Neを混ぜた放電では、電界強度分布はArの分圧に強く依存し、Neの分圧にはさほど影響されないことがわかった。H_2を混ぜた放電で観測された電界強度分布は、Arのみの放電や、Ar/Ne混合系での放電のように希ガスのみが含まれる放電で観測される分布と大きく異なることがわかった。希ガス放電での電界強度分布は陰極表面から離れるにしたがい電界強度はなだらかに減少していくのに対して、H_2を混ぜた放電では陰極表面から離れるにしたがい電界強度ははじめは増加しその後急激に減少する傾向を示した。このことはH_2は解離、振動緩和、回転緩和といった希ガスにはない過程を有する事に起因すると考えられ、これらの過程まで取り入れたモデル式をたてて解析を進めているいる段階である。 陰極内径依存性の測定に関しては、内径を3mm,4mm,5mmと変化させた場合について行った。その結果、内径が大きくなると電界強度が陰極表面近傍で急激に減少するようになる事がわかった。これは内径が大きくなるにしたがい、陰極降下部における電荷密度の空間的な変化率が減少することを意味している。この現象は空間的電子密度に位置依存性をもたせたモデルによりうまく説明できることを見いだした。
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