研究課題/領域番号 |
02214213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
神藤 正士 静岡大学, 工学部, 教授 (60023248)
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研究分担者 |
深尾 正之 静岡大学工学部, 教授 (40026000)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | マイクロ波放電 / グロ-状放電 / ア-ク状放電 / プラズマCVD / VUVまたはUV光源 / マグネトロン / スタブ / 導波管 |
研究概要 |
マイクロ波放電は電子サイクロトン共鳴を利用して低気圧の気体中で行われ、プラズマの基礎実験やプラズマプロセス用のプラズマ源として多用されている。本研究では、その工学的利用をなお一層広げるために、マイクロ波放電を高気圧領域にまで拡張することを主目的とし、放電開始条件と生成されたプラズマの特性を明らかにした。 スタブ(電極)を矩形導波管の両E面に取り付け、可動短絡板で定在波の最大振幅がスタブ付近に来るように調節すると、大気中でも数100W程度のマグネトロン電力Pでマイクロ波放電が生じた。スタブ先端のギャップLは、スタブ直径Dが3mm以下の場合は狭いほど小さなPで放電が開始するが、D〉5mmとなると、L〈5mmのギャップでは放電が起こりにくい。また、先端を円錐状に加工するとこの傾向は緩和された。可動短絡板とスタブの間隔Hは、スタブの無い場合の定在波の位置λg/4(λg:管内波長)よりやや短いHで放電し易く、Dが小さくなるとHはさらに短くなった。これらの実験事実は、スタブを太くするとマイクロ波の反射が増し、定在波の振幅が却って減少するためであり、またスタブは等価的には容量性素子として働くので管内波長が実効的に短縮するため放電の起こり易い最適なHが変化するものと考えられる。なお、放電の様子は、圧力の低い場合はグロ-状であるが、400Torr以上になると、数100W以上のPではア-ク状放電に移行する。ア-ク状放電のプラズマ密度を、水素のHα線のスペクトル線拡がりの測定より算出したところ、10^<16>cm^<ー3>程度であった。この放電は簡単な装置で発生させることが可能であり、プラズマCVDに限らず、UVまたはVUV光源或はオゾナイザ等多方面への応用が期待される。
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