研究概要 |
大直径ECRプラズマ源(60cmφ),大直径多重リング高周波プラズマ源(70cmφ),プラズマジェツト(グロ-型)の各開発を行ない次の新たな知見を得た. 1.大直径ECRプラズマ源 (1)従来のマイクロ波帯(2.45GH_2)ではなく,VHF帯(144MHz)を用いて大直径化(60cmφ)したこと, (2)従って共鳴静磁界は51ガウス近傍の弱磁界でよいこと, (3)そのECRプラズマはホイスラ-波のモ-ドにより生成されていること, (4)ファラデ-カップによりイオンエネルギ-Eiとイオン温度Tiを定性的に測定し,共鳴領域よりももっと強磁界領域でEiとTiが小さいことが判り,強磁領域がよりエッチングに適していると考えられる. 2.大直径多重リング高周波プラズマ源 (1)数10ガウスの静磁界をかけてプラズマを安定化したこと, (2)7MHz,1KWの高周波を多重リング電極(最外殻70cmφ,5〜7重)に入力し,大直径プラズマ(70cmφ)を得たこと, (3)電極構造を次のように決定した.磁界と平行方向は多重(5〜7重)電極枝がプラズマ生成効率がよい。これは生成電子は磁界と直角方向には動きにくく,表面積の大きい平板状電極がよい。磁界と垂直方向はグリッドがよい.生成電子はグリッドを通過して反対側でもプラズマ生成に寄与すると考えられる。 3.プラズマジェット(グロ-型) (1)プラズマア-ク柱の径を拡大するためカスプ磁界配位がよいこと, (2)軸対称表面波(m=0,3.5MHz,1KW)を重畳することによりさらに径方向,軸方向にプラズマを拡大できた。
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