研究課題/領域番号 |
02216101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
糟谷 忠雄 東北大学, 理学部, 教授 (30004245)
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研究分担者 |
伊達 宗行 大阪大学, 理学部, 教授 (80028076)
遠藤 康夫 東北大学, 理学部, 教授 (00013483)
石井 武比古 東京大学, 物性研究所, 教授 (00004284)
小松原 武美 東北大学, 理学部, 教授 (80004331)
鈴木 謙爾 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005861)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1990年度: 10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
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キーワード | アクチナイド / fー電子系 / 試料育成 / 物質開発 / 光電子分光 / 逆光電子分光 |
研究概要 |
本年度は第3年度の纒めの年であり、全体の計画もこの線に沿って行なわれた。以下の如く3年間に多くの重要な成果を得ることが出来た。 本領域研究の最重要課題であるウラン化合物の試料作成施設及び管理体制の確立に関しては当初の目標を達成した。センタ-は東北大金研の大洗施設及び片平αセンタ-に設けて必要な整備を行なった。サテライト施設は札幌、仙台、筑波、名古屋、大阪、広島に設け夫々活発な研究活動を行なって居る。超ウラン系に関してはその基礎作りを行なった。試料作成グル-プとしては、新物質の発見を目指す物質探索と典型物質の総合研究の為の純良単結晶育成技術の開発を行ない夫々大きな成果を収めた。尚、ウラン5f電子系の参照系として極めて重要な稀土類4f系の典型物質の純良単結晶の育成も行ない大きな成果を収めて居る。 測定系としてはヘビ-フェルミオン特性を調べる最も有力な手段であるドハ-ス効果を極低温、高精度高磁場で且つ最高純度試料を用いて行なう設備の建設を東北大物理、科研及び筑波大で行なった。特に予算面の関係で、冷凍器は科研工場を主体に自作し、科研グル-プは世界的にも初めての高精度音速ドハ-ス測定技術を開発した。バンド計算グル-プとの密接な協力の下に、フェルミ面に関する極めて重要な一般法則を見出した。ドハ-ス測定より更に広範囲の情報を得る有力手段として光電子及び逆光電子分光測定があり、その充実を重点的に行なった。特にfー電子を見る逆光電子分光装置は日本にはなく、極めて遅れた状況にあったが東北大と阪大に設立した。以上は何れも極めて有力ではあるが、分解能に問題がありそれを補う点から遠赤外実験を低温長波長域で高精度で測定する装置の開発が不可欠であったが、これも分子研の協力の下に大きく進展した。これらにより光グル-プも幾つかの重要な成果を収めることが出来た。 この他に低温グル-プ、中性子グル-プ、NMR、強磁場、高圧グル-プ及び理論グル-プもお互いに密接な協力の下に多くの重要な成果を収めることが出来たが、詳しくは各グル-プの報告に委ねたい。
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