研究分担者 |
矢ケ崎 克馬 琉球大学, 理学部, 教授 (70045037)
朝山 邦輔 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (20029416)
毛利 信男 東京大学, 物性研究所, 教授 (40000848)
安岡 弘志 東京大学, 物性研究所, 教授 (50026027)
伊土 政幸 北海道大学, 理学部, 教授 (90111145)
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研究概要 |
今年度は注目を集めている純良単結晶をかなり集中的に調べるとともに、将来に向けて新たな試料の基礎物性を調べる事や、新たな装置、測定法の開発もあわせて行った。以下項目に分けてそれ等を示す。 (1)強磁場下で興味ある磁気相転移を起す単結晶について、磁化過程を測定する事により調べた。代表的な物質としてはURu_2Si_2及びそれとURh,Si_2の混晶系、UCu_5等である。これ等について温度変化に伴う多彩で特徴的な磁気相転移、たとえば温度によって異なるモ-メントをもつステップの飛びに伴う相の出現等が見い出された。この実験の解析により強磁場によるヘビ-フェルミオン状態の消失から局在モ-メントの復活のメカニズムを明らかにした。(伊達,山岸) (2)超高圧をかける事により、U化合物の電子状態を外からコントロ-ルし電子状態を探る研究としてURu_2Si_2及び混晶系の電気抵抗の測定を行い、大きな圧力依存性のある事が見い出された。(毛利、伊土)この解析には、CDW,SDWとの関連性も問題となる。このためパルス強磁場下の超高圧実験の必要性が生じ、パルス強磁場下の高圧効果の測定法も開発した。(堀) (3)U_3T_3Sb_4,URu_2Si_2等の磁気構造を調べるためメスバウア-,NMR測定により内部磁場測定を行った。(安岡,中井)UPt_3及びそれとUPd_3の混晶系のNMRによる系統的研究により、磁性と超伝導の問題としてdーwave超伝導のメカニズムがきいているのではないかということを調べた。結果は今の所肯定的可能性が強い。(朝山、北岡) (4)U_6M系で特に注目されている、スレ-タ-・ポ-リング曲線に頻似の磁化出現のメカニズムを調べるため、電気抵抗を含めた輸送現象の測定を行った。(矢ケ崎) (5)Uー系に対比すべき一連の稀土類化合物、特に稀土穀ホウ化物について基礎物性を調べた。(国井)この系は高密度近藤,価数揺動,重フニルミオン等の現象を示している。
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