研究課題/領域番号 |
02217208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
桜井 弘 徳島大学, 薬学部, 助教授 (30065916)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | チトクロムPー450モデル / ポリエチレングリコ-ル結合ヘミン / チオ-ル化合物 / ハイパ-ポルフィリンスペクトル / 酸素化反応 / 活性酸素 |
研究概要 |
我々は、これまで低分子ヘム鉄錯体を用いて酸素分子活性化機構に基くチトクロムPー450の化学モデルに関する研究を行ってきた。最近更に、反応効率が高く、より酵素系に類似したモデル系として電子伝達を含む系を開発している。一方、Pー450酵素は両親媒性タンパク質であり、かつ基質分子を特異的に結合することを考慮して、新しい化学モデル系、すなわち、高分子ポリエチレングリコ-ル(PEG)とヘミン(鉄プロトヘム、Hm)を化学的に結合させたPEGーHmを合成し、Pー450反応を解析する事を計画した。二種類のエステル型およびイミド型PEGーHmを合成し、それらの物性を検討した。いずれのPEGーHmも、溶媒の種類に依存してかなり高い分配率を示し、低分子ヘム鉄錯体よりも脂溶性が高くなった。PEGーHmに種々の軸配位子を加え、スペクトル特性を測定した。特に、チオレ-ト化合物を軸配位子として結合させると、ビスチオレ-トヘム鉄錯体が生成され、ソ-レ-吸収帯が2本に分裂した特異なハイパ-ポルフィリンスペクトルが観測された。この時、電子スピン共鳴(ESR)スペクトルを測定すると、低スピン型ヘム鉄(III)錯体に基くシグナルと共存して、ス-パ-オキシドアニオンらジカル(0)に基くシグナルが観測された。この系に、基質となりうるシクロヘキセンを加えると、0に基くシグナルは約50%に減少した。そこで、ベンゼン溶液中で、PEGーHmーチオレ-ト錯体によるシクロヘキの酸化反応を酸素気流下で検討したところ、優先的にシクロヘキセノ-ルが生成された。ラット肝ミクロソ-ムでは、シクロヘキセンオキシドとシクロヘキセノ-ルが生成される事を考えると、本モデル系はPー450よりも基質結合に関してより厳密ではないかと考えられた。PEGーHm錯体を用いたPー450モデルに関する研究をさらに拡大続行している。
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