• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

食品蛋白質およびペプチドの三次機能の改良

研究課題

研究課題/領域番号 02218209
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

吉川 正明  京都大学, 農学部, 助教授 (50026572)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1990年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワードcasoxin D / casoxin C / 生理活性ペプチド / 食品蛋白質
研究概要

食品蛋白質からは多様な生理活性ペプチドが派生することが見い出されてきた。これらの生理活性物質を食品成分として有効利用するためには、それらの効率的な生産方法を確立すると共に、吸収され難く、分解されやすいというペプチド性生理活性物質の一般的特性を克服するための利用技術の展開が必要である。この目的のために、ペプチドの酵素的修飾および遺伝子操作的修飾を前提としたアミノ酸残基の化学的置換を試みた。
casoxin D(YVPFPPF)は人乳α_<S1>ーカゼインから派生するオピオイドアンタゴニスト・回腸収縮・動脈弛緩物質であり、SHRSPに対して降圧作用を示す。Nー末端Tyrを除去して得たVPFPPFもほぼ同等の動脈弛緩活性を示した。本ペプチドに相当する配列は牛乳α_<S1>ーカゼインではTDAPSFとなっておりホモロジ-は低い。一方、牛乳βーカゼイン中にはVVVPPFおよびVMFPPQという、本ペプチドと2残基のみ異なる配列が存在する。そこで類縁ペプチドを合成したところ、VVFPPFは人乳のVPFPPFより数倍強い活性を示した。またVMFPPFは数分の1の活性を示した。このことは牛乳βーカゼインcDNAの部位指定塩基置によってVal^<84>→Phe変換を施すことにより、降圧ペプチドを牛乳βーカゼインに移植できることを意味している。
casoxin C(YIPIQYVLSR)は牛乳κーカゼインのトリプシン消化によって派生する多機能性物質であり、オピオイドアンタゴニスト活性、回腸および動脈収縮活性およびアンジオテンシン転換酵素(ACE)阻害活性を持っている。C末端Argをカルキシペプチダ-ゼBによって除去することによって、そのACE阻害活性は約2倍になり、他の活性は消失する結果、降圧作用は増強される。同様な現象がC末端にArgを持つ他のACE阻害ペプチドにも見られるかを検討したが、casoxin Cに特異的な現象であることが判明した。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 吉川 正明: "食品由来の生理活性ペプチド" 食品工業. 33. 20-25 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] F.Tani: "Isolation and Characterization of Opioid Antagonist Peptides Derived from Human Lactoferrin" Agric.Biol.Chem.54. 1803-1810 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 吉川 正明: "乳蛋白質から派生する生理活性ペプチド" 酪農科学・食品の研究. 39. 315-321 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

URL: 

公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi