研究課題/領域番号 |
02218213
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
奥山 治美 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (90080176)
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研究分担者 |
内藤 幸雄 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (10076052)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 行動 / 薬物感受性 / αーリノレン酸 / リノ-ル酸 / 学習能 |
研究概要 |
2世代にわたって精製飼料をベ-スとした高αーリノレン酸(シソ油)食あるいは高リノ-ル酸(ベニハナ油)食を与えたマウスについて、一般行動および薬物感受性を調べた結果、次のような結果が得られた。 <両食餌群間に有意な差がみられなかった項目>___ー 自発運動量(回転かごによる)、疼痛閾値(Tailーflick法)、明暗識別能(Y迷路)、学習(高架式十字迷路)、エ-テルによる麻酔作用、ジアゼパムによる筋弛緩作用 <両食餌群間で有意な差がみられた項目>___ー 不安誘発(高架式十字迷路)の頻度はシソ油食群が有意に少なく、程度もシソ油食群が低い傾向にあった。水迷路学習能試験(Morris Water Maze test)ではシソ油食群が有意に学習能が高かった。またペントバルビタ-ルに対する感受性はベニハナ油食群が有意に高く、スコポラミンによる行動量の増加は、シソ油食群が有意に多かった。 従来、明暗識別型学習能試験(オペラント型)ではシソ油食群の方がベニハナ油食群より学習能が高いことを繰り返し証明してきたが、今回の研究の結果、食餌の油脂成分(αーリノレン酸/リノ-ル酸)が、広く一般行動や、薬物感受性にまで影響を与えることが、明かとなった。すなわち、食品中のリノ-ル酸摂取量を減少させ、αーリノレン酸量を増加させることが、高度な脳神経系の機能維持に重要である。また、この栄養指針は、我々の他の研究成果から多くの慢性疾患を予防する上からも有効であると思われる。
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