研究課題/領域番号 |
02220102
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
畠中 寛 大阪大学, たんぱく質研究所, 教授 (60208519)
|
研究分担者 |
花岡 和則 国立精神神経センター, 神経研, 室長 (40189577)
林 恭三 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (00029935)
植村 慶一 慶応義塾大学, 医学部, 教授 (90049792)
田中 亮 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (90094383)
三木 直正 大阪大学, 医学部, 教授 (40094445)
|
研究期間 (年度) |
1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
20,200千円 (直接経費: 20,200千円)
1990年度: 20,200千円 (直接経費: 20,200千円)
|
キーワード | 神経成長因子 / 神経栄養因子 / 初代培養神経細胞 / 神経突起伸展因子 / ミエリン形成 / 小脳プルキニエ細胞 / アストログリア細胞 / シュワン細胞 |
研究概要 |
ニュ-ロンとグリアの相互認識過程に介在する微量の情報伝達蛋白質である神経成長因子(NGF)などの栄養因子類の発現について、まずNGFの培養アストログリア細胞での合成制御について興味ある知見がみられている。林らは、NGF生合成がカテコ-ルアミン類によって大幅な促進がなされることを明らかにしていたが、1,4ーベンゾキノン誘導体による著しい促進をさらに見いだし、中枢神経系での脳の老化に関与すると考えられているNGF産生系の制御機構の解明へ、新しい知見を加えた。畠中らは成熟ラットの中枢ニュ-ロン培養系でNGFが確かに生存維持作用をもつことを明らかにしている。田中らは、今回末梢ニュ-ロンへ作用するシュワン細胞の産出する新しい栄養因子を神経腺維腫抽出液より精製することに成功した。分子量4,400で現在構造解明中である。植村らは、末梢ミエリンの主要構成成分であるPO蛋白質のcDNAをC6細胞に導入したところ、末梢ニュ-ロンの軸索突起作用を見出している。一方、三木らは、従来から研究を続けている神経突起伸展因子の受容体抗体の作製に成功し、受容体発現経路を調べている。その結果受容体は加齢と共に減少した。また受容体クロ-ンの構造も解析中である。これら研究以上での神経繊維成長の分子機構をみた研究として、視神経上位規覚中枢再支配の生理学的証明とマトリックスとの関係を調べた研究、およびrho蛋白質のADPリボシル化を介した神経繊維伸長の証明などがある。 班員間の共同研究としては、池中らと畠中らとの神経発生過程の解析についてのもの、および畠中らを中心とする軸索変性における細胞骨格の役割についてのものがある。
|