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自律神経の発芽」再生による再支配でのNGF受容体の役割に関する形態学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02220202
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

近藤 尚武  東北大学, 医学部, 教授 (20004723)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワードNGF受容体 / 自律神経 / 免疫組織化学 / 非神経組織内発現 / 神経周膜細胞
研究概要

自律神経の発芽と再生に重要なNGF受容体(NGFR)の局在を免疫組織化学的方法により詳細に追求した。非神経組織においては、肺芽や毛芽の上皮細胞管や塊、体幹大動脈の腹側主枝および口蓋突起部の上皮をとり囲む間葉細胞集団が胎生13ー16日に限って強い免疫活性を示した。この陽性時期以後に初めてそれらの部位に神経腺維が出現するので、これらの間葉細胞はNGFRの一過性発現により、支配神経の進入経路を提供すると考えられる。骨格筋組織は胎生16ー20日に免疫活性を示すが、その陽性細胞は筋細胞ではなく、それらをとり囲む周筋細胞(perimysial cell)であることを明らかにした。この場合も陽性細胞が筋支配神経の進入経路を提供すると考えられる。心臓では胎生12日に限って心臓球部の筋芽細胞だけが免疫活性を呈した。一方、終生神経支配を受けないいくつかの部位の上皮細胞が胎生中後期のみ免疫活性を示した。すなわち歯内エナメル上皮、腎ボ-マン嚢内葉上皮、眼水晶体板上皮である。いずれも陥凹する時期の上皮なので、細胞形状の変化に必要な細胞骨格蛋白等の細胞内構築の変動にNGFが関与する可能性がある。リンパ組織ではリンパ球ではなくinterdigitating cellが生後終生免疫活性を呈した。NGFが免疫反応にもなんらかの重要な関与をしていることが示唆される。神経組織では、一般にSchwann cellが胎生期
のみにNGFR免疫活性を示し、神経線維伸長の足懸りを提供するの考えられている。ところが成体で終末領域においてSchwann cellが強く免疫活性を示すことが明らかにされた。さらに神経周膜最内層の細胞も終末領域においてNGFRを発現する。神経切断により、終末のみでなく神経幹でもその細胞が免疫活性を示す。したがって周膜細胞が神経再生においてSchwann cell と共にNGFを介してなんらかの重要な機能を担っていることが強く示唆される。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] H.Abe,H.Wataya,O.Amano,H:<Kondo>___ー: "Localization of nerve growth factor receptor in developing inner ear of rats(発生期ラット再耳でのNGF受容体の局在)" Acta OtoーLaryngol(Sweden). (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] O.Amano,H.Abe,H.Kondo: "Ultrastructural study on a variety of nonーneural cells immunoreactive for nerve growth factor receptor(NGFR)in developing rats.(発生期ラットでのNGFR免疫活性を呈する種々の細胞についての電顕的研究)" Acta Anat(Basel).

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 綿谷 秀弥,近藤 尚武: "Placode起源感覚器である内耳におけるNGF受容体の微細周在" 解剖学雑誌. 65. 272 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 天野 修,近藤 尚武: "NGF受容体の非神経組織における微細局在" 解剖学雑誌. 65. 299 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 山本 美由紀,天野 修,近藤 尚武: "神経発生と再生過程でのNGF受容体発現に関するperineurial cellの重要性" Neuroscience Research.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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