研究課題/領域番号 |
02222202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
漆原 秀子 筑波大学, 生物科学系, 講師 (00150087)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 有性生殖 / 細胞融合 / 細胞性粘菌 / 細胞表面タンパク / 単ク-ロン抗体 / cDNA |
研究概要 |
我々は細胞性粘菌Dictyostelium discoideumのヘテロサリックな株NC4(mat A)とHM1(mat a)の有性的細胞融合を受精のモデルシステムと位置付け、その分子機構を解析している。これまでにその細胞融合に関わる分子として、gp70,gp138の二種類の膜タンパクを同定することができた。それらの解析を進めて、今年度次のような結果を得た。(番号は交付申請書の研究実験計画の番号に対応している。) 1.gp138の精製:gp138はWGAのアフイニティカラム、ついで単ク-ロン抗体を用いたイミュノアフィニティカラムでほぼ完全に精製することができた。 2.細胞融合に関与する糖鎖の解析:細胞融合を阻害し、多くのタンパク質を認識する単ク-ロン抗体のエピト-プが糖であることを確認した。その構造はまだ明らかでないが、細胞性粘菌独特の修飾を受けている可能性がある。 3.遺伝子のクロ-ニング:gp138のN末端のアミノ酸配列に対応するオリゴヌクレオチドを用いて、染色体DNA及びcDNAの一部をクロ-ニングすることに成功した。これにより、gp138遺伝子はゲノムあたり1または2コピ-存在すること、gp138は20アミノ酸からなるシグナル・ペプチドを持つこと等が明らかとなった。 4.gp138の発現制御について:ノザン・ハイブリダイゼ-ションによって、gp138 mRNAの量はgp138と同じ消長を示した。すなわち、転写レベルでのコントロ-ルが示唆された。 今後gp138の全長に対応するcDNAを単離し、その構造と機能の解析を行う予定である。
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