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精子前核の行動を制御する分子の解明

研究課題

研究課題/領域番号 02222208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関山口大学

研究代表者

岩尾 康宏  山口大学, 理学部, 助教授 (10144916)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワード精子 / 受精 / 細胞分裂 / 中心体 / 両生類 / MPF
研究概要

有尾両生類イモリは生理的多精であり、複数の精子が一つの卵内に進入するが,卵核と融合する一つの精子核以外は卵割前に退化する。この特殊な精子核の行動は、中心体の分離,双極紡錘体の形成のメカニズムを調べる良い実験系であり、今回はこのメカニズムに卵成熟(M期)促進因子が深くかかわっていることを明らかにした。以下結果をまとめる。
(1)イモリ卵での卵成熟促進因子(MPF)のサイクル:イモリ卵でもカエル卵と同様に卵割にともないMPFがサイクリングするが,その活性は1/8以下であり,また,サイクルの遅れがみられ,MPF活性の卵中心部での局在を示唆している。
(2)イモリ卵でのMPFの分布:MPF分布を調べるため,活性サブユニットの1つCDC2^+に対するPSTER抗体を用いてABCーAP法により,切片上で分布を検索した。CDC2^+は核と分裂装置に局在し,細胞質には少ないが,卵核胞と動物半球細胞質には多量に分布していることがわかった。これらは,MPFの中心体分離との関連を強く示唆している。
(3)イモリ卵内での精子核の分布:精子核は卵全体に進入するが比較的動物半球に多い。しかし,卵核と融合する精子以外は決して,動物極から45゚以内に入ってくるこなく,この分布は以前の報告にある卵核胞物質の分布とよく一致し,卵核胞物質が中心体の分離にかかわっている可能性がわかった。
(4)卵核胞物質とMPFの関連:卵核胞物質は付属精子核での中心体の分離を誘起できるが,卵割をおくらせた。今回,cellーfreeアッセイ系を用いて,卵核胞物質がG_2期で停止させる因子と,MPF活性を増大させる因子の二つを含むことがわかり,(2)のCDC_2の分布を考えると,卵核胞中のpreーMPF分子が多量に存在する卵中心部でのみ正常な分裂がおき周辺部の付属精子核は退化すると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yasuhiro Iwao and Richard P.Elinson: "Control of Sperm Nuclear Behavior in Physilogically Polyspermic Newt Egges:Possible involvement of MPF" Developmental Biology. 142. 301-312 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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