研究課題/領域番号 |
02226103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岡部 洋一 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (50011169)
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研究分担者 |
中山 明芳 神奈川大学, 工学部, 助教授 (90183524)
北川 学 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (30110711)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
1990年度: 16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
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キーワード | 高温超伝導体 / ジョセフソン素子 / トンネルバリア / YBaCuO / BiSrCaCuO / バイアススパッタ / ラマン分光法 |
研究概要 |
高温超伝導体のトンネル型ジョセフソン素子を構成するために、薄膜形成、絶縁膜形成、およびその評価について研究を行った。 薄膜形成については、まずYBaCuOをrfスパッタ法で形成しているが、この際、サンプルに負電位をかけることにより、表面がプラズマの影響で欠損するのを防ぐ工夫を行った。この結果、真空槽の圧力に対しそれぞれ適したバイアス電圧を与えることにより、c軸配向膜からab軸配向膜まで安定に形成できるようになった。BiSrCaCuOについてはacスパッタ法を採用しているが、プラズマを石英管により閉じ込めることで、50K程度の臨界温度を得られるようになった。 ジョセワソン接合形成については、MgO、YO、SrTiOなどの結晶絶縁物がいずれもYBaCuO上で島構造となることから、非晶質のものを試してみた。具体的には、塩素イオンを含むプラズマにより表面を塩化処理した。上部電極にAuを用いたところ膜厚の制御性のよい絶縁膜の形成されることが判明した。現在、上部を超伝導体に変え、トンネル型ジョセフソン素子の構成に努めている。なお、先に述べた結晶質酸化物の絶縁体についても引き続き検討中である。 トンネル型ジョセフソン素子については、我々の発表に続き、いくつかの発表があるが、いずれもニオブ系のジョセフソン素子のようなきれいな特性が得られない。この原因を探るために、超伝導体ー絶縁体界面の状態をラマン分光法を用いて調査した。この方法は光を用いるため、透明な絶縁物を透過し、不透明な超伝導体の表面の情報を得ることが出来る。その結果、先に述べたいずれの酸化物絶縁体の場合にも、明かなラマンピ-クのシフトが観測された。これは、酸素量の変化もしくは絶縁体による圧縮もしくは引張の歪みの結果であると、考えられる。この効果は無視出来ず、今後これを減らす工夫が必要となる。
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