研究課題/領域番号 |
02226108
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉田 啓二 九州大学, 工学部, 助教授 (80108670)
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研究分担者 |
阿久根 忠博 九州産業大学, 工学部, 講師 (00104860)
坂本 進洋 九州産業大学, 工学部, 教授 (80069509)
円福 敬二 九州大学, 工学部, 助教授 (20150493)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1990年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 高温超伝導体薄膜 / 超伝導デバイス / 磁束クリ-プ / ピンニングポテンシャル / SQUID |
研究概要 |
本研究は、高温超伝導体を用いた信号線、磁気シ-ルド、磁気・光センサ、三端子素子等の電子デバイスの実用化の際に重要な物性量である薄膜の臨界電流密度、高周波表面インピ-ダンス、磁束ノイズ等の決定要因を解明し、その特性向上のための方法を開発することを目的とする。このため、前年度において膜質の異なったYBaCuO薄膜を作製し、これを用いて磁束クリ-プや磁束ノイズ等の電磁特性の評価法を開発した。本年度はそれを用いてこれ等の物性量を特徴づけるピンニングポテンシャルを求め、臨界電流密度、磁束ノイズの大きさ、膜質との関連について検討を行った。更に、新しい段差接合素子を考案し、SQUIDとしての特性の評価を行った。 1.磁束クリ-プ現象を用いたピンニングポテンシャルの評価 薄膜の電流ー電圧特性の温度依存性の測定デ-タより、ピンニングポテンシャルの温度依存性を実験的に求める方法の開発に成功した。また得られたピンニングポテンシャルと臨界電流密度が比例することを明らかにし、薄膜の臨界電流密度がピンニング機構により決定されていることを明らかにした。 2.磁束ノイズと膜質の関連 薄膜の磁束ノイズの原因として、ピンニングポテンシャルに捕獲された磁束線のホッピングのメカニズムが考えられている。これを実験的に検証するために、磁束ノイズと、ピンニングポテンシャルに比例する臨界電流密度との関連について調べた。 3.新しい段差接合素子とそれを用いたSQUID MgO基板上に、YBCO薄膜二層の積層法により、新しい弱結合素子の作製に成功し、これを用いたSQUIDの特性の評価を行った。
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