研究課題/領域番号 |
02226110
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
大串 哲彌 鹿児島大学, 工学部, 教授 (10041568)
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研究分担者 |
河野 岩造 鹿児島大学, 教養部, 教授 (60041761)
肥後 悟 鹿児島大学, 工学部, 助手 (50041538)
住吉 文夫 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (20136526)
白樂 善則 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (90198656)
北村 泰一 九州大学, 理学部, 教授 (40037239)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 酸化物高Tc薄膜の製作 / 高感度での地磁気測定 / ポイント、コンタクトジョセフソン素子 / 火山噴火予知システム |
研究概要 |
1)As deposit Bi 系薄膜について。超伝導薄膜の集積化又はSQUIDの製作には、膜表面の平担性が要求される。先年度は110K臨界温度(Tc)を製作する事に成功したが、ポストアニ-ルが必要なため表面が粗い膜となっている。今年度はポストアニ-ルなしでTc=81Kを持つ表面平担な膜の製作に成功した。スパッタ条件は純酸素0.3Torr、スパッタ電圧150V、電流0.5Aで単一焼結タ-ゲット(Bi_2. _4Pb_1. _5Sr_2Ca_2. _2Cu_3 O_9)を用いた。 基板はMgO(100)、基板温度は670〜740℃、30分成膜後、純酸素300Torrを導入し、2分以内で400℃以下に冷却した。膜厚は2500A^^°である。X線結晶解析の結果この膜はC軸配向2223相である事が判った。 2)Post Anneal 膜を用いたジョセフソン素子。ポストアニ-ル膜は定常的にTc=110Kが得られる。77K液体窒素を塞剤としたSQUIDが充分実用に耐え得る臨界温度である。このような高Tc膜を用いたSQUIDを第一段階として1μ厚、Tc=110Kの薄膜をC軸と平行な面で開し、その2枚の膜を接合さしてポイントコンタクトを製作した。即ち1μ×1μの断面積がポイントコンタクトを形成する事になる。素子の電圧電流特性には、マルチコンタクトによる電流ステップが観測されステップの電圧幅は20mVである。抵抗状態コンタクトの発振周波数は9.6×10^3(GH_2)となる。コンタクト面は温度サイクルで劣化しCa、Srが表面より抜け出し絶縁層を形成する。この場合準粒子トンネリングとなり77Kで2△=17.5meVを示す。膜厚を薄くするマグレイン数を少なくする製膜が必要。 3)桜島火山噴火の予知可能性について。ヘリウム温度SQUIDを自作の他磁気解析ソフトと組合わせて全システムの構築を行ったSQUIDはコントロ-ルユニット(BTi)、センサは島津製作所製(九大北村研)を用いハ-ド面での弱点をソフト面で改善高分解能化する事に成功した。この事により火山観測測定面でもSQUIDがかなり有力である可能性が明らかとなった。
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