研究課題/領域番号 |
02226112
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 千葉工業大学 |
研究代表者 |
原 宏 千葉工業大学, 工学部, 教授 (10011157)
|
研究分担者 |
永田 俊郎 川鉄鉱業, 技術研究所, 掛長
野口 和夫 千葉工業大学, 工学部, 助手 (20083850)
|
研究期間 (年度) |
1989 – 1991
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
1990年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
|
キーワード | YBCO超伝導膜 / 磁化率測定法(薄膜) / 超伝導体積比(薄膜) |
研究概要 |
前年度に続き、対向タ-ゲットスパッタ方式でYBCO系薄膜作成を行った。基板加熱を赤外放射方式から、電熱ヒ-タ-加熱方式に修正した。前者が焦点方式であり、基板面内の一様加熱に疑問があったからである。この変更により、膜の表面平濃度は格段に向上し、粗さは0.1μmレベルに改善され、またas grownでTc〜60Kが得られる(基板温度は700℃、Ar/O_2比は9)。しかし一面では此のヒ-タ-作製は失敗であった。というのは製作者の選定を誤り、故障の連続であったことである。この結果、基板温度制御に系統性が得られず大いに難渋した。しかし、一見スマ-トでクリ-ンと思われる赤外加熱の欠点は克服され、今後の改良点が明らかになった。実施したいことはYBCOのYをPrまたはCeに置換して、相似的な結晶構造で半導体的または絶縁体的特性を実現し、in situでSーSCーS3層膜を実現することである。このために今年はlayer by layer成膜のできる、EB蒸着装置を部分的に計画し、アセンブルを明年度完成する手順とした。 一方薄膜帯磁率の測定については、変成比ブリッジを製作し、基板を収容するサンプルコイル(断面内寸法1mm×5mm、軸長12mmの偏平コイル、巻数50タ-ン、L〜1.3μH、r〜0.1Ω)の不平衡を0.01ppm程度まで検出することが出来た。電源周波数は2〜10kHzである。薄膜のコイル内容膜占有率は10^<ー4>より大きいから、薄膜が完全なSーN転移をすれば容易に検出できるし、転移の体積比を0.01%程度まで検出できる結果である。今後は(1)周波数を更に下げること、(2)コイルの機材的寸法の安定度、特に冷却・昇温に関しての寸法変化の可逆性の改善、(3)冷凍器内での測定の信頼度の獲得などに向けて努力したい。
|