研究課題/領域番号 |
02226214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
菅原 昌敬 横浜国立大学, 工学部, 教授 (40017900)
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研究分担者 |
吉川 信行 横浜国立大学, 工学部, 助手 (70202398)
逸見 次郎 横浜国立大学, 工学部, 助手 (50134896)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1990年度: 6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
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キーワード | 酸化物高温超伝導体 / 超伝導三端子素子 / PQT効果 / 微粒子超伝導体 / 電荷量子効果 |
研究概要 |
非常に微小な超伝導接合で生じると考えられるジョセフソン効果と双対な電荷量子効果を利用して、超伝導三端子素子を実現することが本研究の目的である。前年度までの研究では、金属微粒子超伝導体を用いた電界効果トランジスタ型の試料を作製し、微粒子接合の電界効果の基礎特性を明らかにした。これらの素子をBi系酸化物超伝導体を用いて実現すべく、現在研究を続けている。 Bi系酸化物超伝導体薄膜はマグネトロンスパッタ法により成膜した。得られた膜はc軸配向した低T_O相の多結晶膜である。膜厚が数百A^^゚以上の場合、これらの膜はasーgrownでT_<oend>〜60Kの超伝導特性を示した。 これらの膜について、まず超伝導転移特性を調べた。その結果、超伝導特性を示す膜の転移特性は、磁束量子に対するコスタリルッツーサウレス効果に支配され、膜がジョセフソン接合の2次元アレイ的に振舞うことがわかった。 一方、膜厚が非常に薄い場合には膜は超伝導特性を示さず、抵抗値は2次元ホッピングモデルあるいは半導体モデルに従い、低温で急激に増加した。この様な抵抗の増加は、微粒子が金属的なものであるとすれば、粒界における電荷輸送機構に関連していると考えられる。 次に超伝導特性を示さないBi系薄膜の電界効果を調べるために、電界効果トランジスタ型の試料を作製し、4.2KにおけるBi系薄膜のコンダクタンスの電界依存性を調べた。これよりゲ-ト電圧の印加に対して、Bi系薄膜のコンダクタンスが非周期的な変調を受けることがわかった。これらの電界効果が生じる原因としては、酸化物超伝導体の導伝面の層状構造に起因した効果や、ジョセフソン効果と双対なPQT効果などが考えられる。これらの機構を明らかにするため現在実験を進めている。
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