研究課題/領域番号 |
02226216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
斎藤 幸典 山梨大学, 工学部, 助教授 (70005445)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1990年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 酸化物高温超伝導薄膜 / スパッタリング / ジョセフソン素子 / イオンビ-ムエッチング / マイクロブリッジ / YBa_2Cu_3O_<7ーδ> |
研究概要 |
酸化物高温超伝導体を超伝導エレクトロニックスに応用する場合非常に重要なデバイスはジョセフソン素子である。そしてジョセフソン素子の製作に応えられるような良質な超伝導体の薄膜を作成することは、まず第一にクリア-しなければならない課題である。次ぎにこの膜を使ってジョセフソン素子を製作する時に生ずる様々な困難な問題点を解決しなければならない。本研究においては、酸化物高温超伝導体のうち、YBa_2Cu_3O_<7ーδ>超伝導体の薄膜を直流スパッタリング法で成膜し、この膜を使ってマイクロブリッジ型のジョセフソン素子を製作することを目的としている。Y系酸化物超伝導薄膜は現在様々な方法で成膜が試みられているが、次第に高価でかつおおがかりな装置で成膜されつつある。すなわちそれだけ良質な膜を成膜するのが困難を極めていることを示している。ここでは簡単な直流スパッタリング装置に横方向磁界を印加する巧妙な方法でスパッタリングに於いて非常に厄介な問題となっている荷電粒子の基板への突入問題を解決し、種々の表面モロホロジ-の膜を成膜する方法を見いだした。スパッタリングを行う時のガスに使うアルゴンと酸素の混合比を変えると膜の表面モロホロジ-をコントロ-ルすることができる。スパッタ時の酸素分圧が高いほど表面は緻密で平坦な膜になる傾向がある。これらの膜にミクロンオ-ダ-の微細加工を施し、マイクロブリッジを製作する方法を確立した。マイクロブリッジに加工する際には、アルゴンイオンビ-ムエッチング法を用いることによりこの膜が水に対して不安定である問題を回避する事にした。 このマイクロブリッジにマイクロ波を照射しながらIーV特性を測定したところ粒界接合によるジョセフソン効果による定電圧ステップを観測することができた。
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