研究課題/領域番号 |
02227207
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
川合 眞紀 東京工業大学, 工業材料研究所, 客員教授 (70177640)
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研究分担者 |
関根 理香 東京工業大学, 工業材料研究所, 寄附研究部門教員 (50211321)
花田 貴 東京工業大学, 工業材料研究所, 寄附研究部門教員 (80211481)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1990年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | Bi系超伝導体 / 歪格子 / 超薄膜 / MBE |
研究概要 |
本研究は、膜形成過程における固体表面上での金属原子の配列構造、電子状を明らかにしつつ表面層を一層ずつの単位で制御、展開し、新しい表面相を創製することを目指している。本年度は、分子線エピタキシ-法により、Bi系2201および2212相の超薄膜を低温低圧条件下にて合成した。また、基板に格子整合のよい酸化物結晶を用いることにより、歪格子を形成し、その構造を議造を議論した。 薄膜の形成は、基板となる単結晶の表面が出発点となる。本研究では、超薄膜の形成に先立ち、基板表面の清浄化を行った。清浄基板表面上にBi系酸化物超伝導薄膜を形成した。Bi,Sr,Cuは製膜室内のKセルにより蒸着した。SrTiO_3(100)上にBi系酸化物を構築する場合、第1層目の膜形成は、Srから始める。清浄表面上に1原子層量に相当するSrを蒸着した後Cu、Srと各々1原子層相当量を蒸着した後、酸化ガスを導入して酸化、結晶化を計る。酸化ガスとしてNO_2を用いると表面2次元構造に起因するパタ-ンが得られる。 SrーCuーSr層を酸化し、2次元構造を得た後に、BiーBiーSrーCuーSrと蒸着したところで再び酸化結晶化する。SrーCuーSr上にBiーBiーSrーCuーSrを4回繰り返し得られた超薄膜はX線回析パタ-ンにより、Bi系のn=1相の構造をしていることが確認された。ひの製膜プロセスは、金属蒸着中の基板温度は常温、酸化過程も300℃と非常に低い温度で行っている。また、酸化ガスの圧力も10^<ー7>Torrの低圧で製膜されている。 チタン酸ストロンチウム(SrtiO_3)、ランタンアルミネイト(LaAlO_3)および酸化マグネシウム(MgO)上でBi系超薄膜の低温低圧エピタキシャル成長を試みた。清浄基板表面から低温でエピタキシャル成長を行った結果、基板の面内格子定数がBi系のa,b軸長と近い場合には、基板の格子定数を反映した薄膜が形成されることが解った。
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