研究課題/領域番号 |
02227211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
福田 安生 静岡大学, 電子工学研究所, 教授 (30208970)
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研究分担者 |
中西 洋一郎 静岡大学, 電子工学研究所, 助教授 (00022137)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1990年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | XPS / UPS / 電子状態 / 元素置換 / 真空アニ-ル / 脱離酸素 / ホ-ルの減少 |
研究概要 |
Caサイトを3価のYで置換すると、Y=0.2でT_cは極大に達しそれ以上では減少する。Yの置換による電子状態の変化をXPS、UPSで調べ、次の結果をえた。(1)Sr3d、Ca2pの結合エネルギ-が増加し、Ol_sピ-ク幅が減少した。このことは電子がCuーO_2層に注入されたことを示している。(2)Yを0.4以上増加すると、フェルミエッジの状態密度が減少する。これはホ-ルの減少に対応している。 CuサイトをFe、Coで置換するとやはりT_cは減少する。このT_cの減少にともない電子状態がどのように変化するかをXPS、UPSで調べ、次の結果をえた。(1)置換によりフェルミエッジの状態密度が減少する。(2)1.2eVピ-ク(CuーO_2層のO2pに対応する)が減少する(高エネルギ-側に移動する)。(3)Coは3価であり、Ol_sピ-ク幅が減少する。以上のことからCuを3価のFe、Coで置換するとホ-ルが減少し、T_cを減少させることが明らかとなった。これはCaサイトを少量のYで置換するとT_cが上昇する場合と異なるホ-ル減少メカニズムであると考える。 ホ-ルを減少させる方法として真空アニ-ルで酸素を脱離させる方法を用いた。ここでは従来とは異なり、脱離酸素量のみを質量分析器で分析した。この実験より次の結果をえた。(1)酸素脱離量は従来から報告されているよりはるかに少なく、約△y=6x10^<ー3>である.。(2)Bi4fの結合エネルギ-が大きくシフトすることから、酸素はBiーO層から脱離している。(3)Ol_sピ-ク幅が減少することから、ホ-ルが減少すると考えられる。
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