研究課題/領域番号 |
02228116
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 宇宙科学研究所 |
研究代表者 |
広沢 春任 宇宙科学研究所, 教授 (50013644)
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研究分担者 |
小野 延雄 国立極地研究所, 教授 (40001648)
光易 恒 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30038533)
江淵 直人 東北大学, 理学部, 助手 (10203655)
鳥羽 良明 東北大学, 理学部, 教授 (50025277)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
1990年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
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キーワード | 地球環境 / マイクロ波計測 / レ-ダポラリメトリ / 風波 / 海面過程 / 海氷 / マイクロ波散乱 / マイクロ波放射 |
研究概要 |
本課題は気圏、水圏、及び地圏の間の相互作用・結合過程に関するマイクロ波計測・マイクロ波観測の技術に関して、マイクロ波散乱・放射過程の明確化、計測手法の開拓等を目標に研究を行うものである。具体的には四つのテ-マを取り上げている。今年度の主要な成果は次のとおりである。 1.レ-ダポラリメトリに関して、地上・実験室レベルでランダム媒質のポラリメトリックなシグネチャを実験的に研究する手法を発展させた。Xバンドの多偏波散乱計を完成し、人工的な3次元ランダム媒質を用いて測定実験を行った。放射伝達理論によるモデリングを行い、良好な結果を得た。表面散乱過程研究用の新しいモデルタ-ゲットを考案・製作した。 2.風波表面の微細構造とマイクロ波後方散乱機構との結び付きを明らかにすることを目指して、ドップラ-周波数検出機構付きXバンドマイクロ波散乱計を用いて風洞水槽実験を行った。その結果、風波の主要波の峰付近に強い散乱体が存在すること、ならびにそれらが峰とともに伝搬していることを明らかにした。散乱には、峰に付随する擾乱源によって生成される表面張力波などの細かな構造が寄与することを示した。 3.風波からのマイクロ波後方散乱と風速との関係を調べる風洞水槽実験により、後方散乱強度と、風波の高周波スペクトル、ならびに風波面上の風速分布の間に密接な関連があることを示した。特に、摩擦速度u=0.2m/s付近を境にして、上記の3量に、それぞれ極めて類似した遷移現象が生じることを見い出した。 4.海氷域のもつ地球規模の気候に係わる役割に関して、海洋熱流量の大きさを比較することから、海氷域内の水面の割合を知ることが重要であることを指摘した。マイクロ波放射計デ-タから氷量を推定する際のサイドロ-ブの影響について検討を進めた。
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