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暖候期のオホ-ツク海・北西太平洋域にみられる下層雲の衛星雲画像を用いた研究

研究課題

研究課題/領域番号 02228203
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関弘前大学

研究代表者

児玉 安正  弘前大学, 理学部, 助手 (30205421)

研究分担者 力石 國男  弘前大学, 理学部, 助教授 (70038561)
研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード下層雲 / 大気海洋相互作用 / 衛星 / 大気の放射過程 / オホ-ツク海気団
研究概要

地球上の様々な海域を広く覆う下層雲は、海面や大気境界層内の放射フラックスを大きく変化させ、グロ-バルな大気・海洋のエネルギ-交換にも大きな影響を与えていると予想される。下層雲の性質は海域や季によって変化するが、本研究では暖候期のオホ-ツク海・北西太平洋域を覆う下層雲を扱う。この海域の特徴として、初夏周囲の大陸上に比べ海面温度が低温に保たれること、大気境界層内にオホ-ツク海気団と呼ばれる寒気層が発達することがあげられる。下層雲は、これら大気・海洋の特徴をつくりだす重要な要因のひとつと考えられる。
本研究の目的は、衛星の雲画像を活用して、この海域の下層雲の動態を明らかにすると共に、下層雲が放射過程を通じて大気・海洋に与える影響を定量的に検討することである。本年度の成果は以下の通り。
(1)下層雲は海洋が受け取る日射量を大きく減少させる。この効果を定量的に調べるため、GMSの可視画像から地表の日射量を推定するモデルを開発した。実測値に対する推定値の標準誤差は〜30W/m^2(〜15%)であった。下層雲に覆われたオホ-ツク海域の日射量は、隣接する大陸上に比べかなり少なくなっていることがわかった。
(2)下層雲が日射を吸収し大気境界層を加熱する効果を、(1)と同じデ-タを用い検討した。1988年7月のオホ-ツク海域の加熱率は〜1.5K/dayと見積られ、下層雲による日射の吸収は、下層雲雲頂の放射冷却による大気境界層の〜5K/dayの冷却を弱める働きをしていることがわかった。
(3)東北大の大型計算機センタ-のNOAA雲画像デ-タベ-スから、電話回線を通じてデ-タを取得する簡単なシステムを作った(購入した備品を利用)。現在デ-タを収集しつつあり、来年度以降NOAA画像の高分解能性を利用して、下層雲の構造の解析を行ないたい。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 児玉 安正: "オホ-ツク海気団の冷却機構" 海洋. 22. 427-431 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 児玉 安正: "暖候期のオホ-ツク海・北西太平洋域にみられる下層雲の広域分布と変動特性" 海洋. 22. 411-416 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] Yasumasa,Kodama: "Common features of significant precipitation zones in the subtropics" J.Meteo.Soc.Japanに投稿予定.

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 力石 國男: "ヤマセと海陸風" 海洋. 22. 401-407 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 力石 國男: "ヤマセに対する海洋の影響" 海洋. 号外ー3. 55-60 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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