研究課題/領域番号 |
02231102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大野 雅二 東京大学, 薬学部, 教授 (00111550)
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研究分担者 |
杉浦 幸雄 京都大学, 化学研究所, 教授 (40025698)
植木 正彬 東京理科大学, 理学部, 教授 (30084304)
大沢 利昭 東京大学, 薬学部, 教授 (40012603)
板井 昭子 東京大学, 薬学部, 助教授 (60012647)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
17,500千円 (直接経費: 17,500千円)
1990年度: 17,500千円 (直接経費: 17,500千円)
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キーワード | ブレオマイシン / 酸素活性化 / DNA切断 / 癌細胞障害性マクロファ-ジ / レクチン / 0ージメチルホスフィニル基 / コレシストキニン |
研究概要 |
有機化合物と生物の受容体との相互作用によってひき起こされる生物応答の機構を分子レベルで理解するため、各種分子の絡み合った複合系を考慮した有機化学的アプロ-チを行ない、以下の結果を得た。 <天然ブレオマイシシンから人工ブレオマイシンへ>___ー(大野・板井・杉浦) ブレオマイシン金属結合部位モデルによる酸化反応を検討し、条件により生成する酸素活性種の性質が異なることが示唆された。DNA結合部位と金属結合部位を種々の連結部位でつないだ人工ブレオマイシンを合成し、またコンピュ-タ-によるシュミレ-ションを行ない、人工ブレオマイシンとDNAとの相互作用には連結部位の立体構造が大きく影響することを明らかにした。 <免疫有機化学>___ー(大沢) 広い範囲の癌細胞を認識障害する癌細胞障害性マクロファ-ジ表面の癌細胞認識分子の同定精製を行ない、P815マストサイト-マ癌細胞を認識する分子としてガラクト-ス/Nーアセチルガラクトサミンに特異的なレクチンを得た。このレクチンの部分アミノ酸配列に基づき遺伝子のクロ-ニングを行ない、レクチンの遺伝子を得た。さらにこの遺伝子を大腸菌に導入して発現させることにより、可溶性のレクチンを得ることに成功した。 <有機リン酸基含有新規ペプチド>___ー(植木) 0ージメチルホスフィニル基(Dmp)を含む短鎖ペプチドは高い親水性を持つ。ペプチドホルモンのコレシストキニンの短鎖アナログでTyr(SO_3H)の代わりにDmp基を含有するSUT8701を合成した。SUT8701は中枢においてアセチルコリンの遊離を促進した。これによりコレシストキニンの活性発現に必須なTyr(SO_3H)を初めて他の残基に置き換えることが可能であることが示された。
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