研究課題/領域番号 |
02231105
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
三角 荘一 大阪大学, 産業科学研究所, 名誉教授 (40029830)
|
研究分担者 |
前田 瑞夫 九州大学, 工学部, 助教授 (10165657)
築部 浩 岡山大学, 教養部, 助教授 (00144725)
西郷 和彦 東京大学, 工学部, 助教授 (80016154)
加納 航治 同志社大学, 工学部, 教授 (60038031)
|
研究期間 (年度) |
1990
|
研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
|
配分額 *注記 |
24,800千円 (直接経費: 24,800千円)
1990年度: 24,800千円 (直接経費: 24,800千円)
|
キーワード | ホスト-ゲスト相補性 / 色素化ポダンド / 置換アミンの級数識別呈色 / 三環性シクロファンホスト / CDのエナンチオ選択包接 / ポルフィリンーキノン結合力 / ビスモネンシンの不斉認識能 / DNAポリインタ-カレ-タ |
研究概要 |
本研究班は生体反応およびそのモデル系における分子認識の解明を目指し、各種複合系を用いてホストとゲスト間の相補性、相互作用を構造化学的観点から主として研究を推進してきた。2研究系に分け述べる。 I.合成ホスト研究系:三角はアゾフェノ-ル色素化ホストによるアミン捕捉呈色能を検討した結果、クラウン環を持たないポダンド系ホストも同機能を示すこと、その応用としてアルキルアミンの級数(置換数)を立体障害が大きくても呈色反応により識別しうることを見出した。またアミン捕捉時に金属イオンによる色素解裂反応の機構を明らかにした。西郷は双環、三環性大環状シクロファンホストによる各種有機分子と金属イオンの分子認識について興味ある成果を示し、それら錯体の生成と安定度を計算化学的手法によっても求められることを報告した。 II.半天然系ホスト研究系:加納は〓ーCD(シクロデキストリン)が軸性キラリティ-をもつpamoic acidを水中でエナンチオ選択的に包接し、安定な錯体の生成をNMR法により確証した。またポルフィリンとキノン間の各種溶媒中での錯形成研究から、水中の強い結合力は疎水性ではなく、むしろvan der Waals力が主であるとの結論を提出した。築部は特徴あるイオン認識能を示す二官能性ホストの合成に超高圧反応が有用であること、また天然イオノフォアモネンシンの誘導体ビスモネンシンが単量体よりも数段優れた不斉認識能を示すことを報告した。前田は生体高分子に合成高分子を複合化して高次機能の創出を目指し、DNAとポリインタ-カレ-タ共重合体より成る半天然高分子複合体を合成した。その構造と生成機構の研究から、複合体は可逆的に結合しており、ある条件下での解離・再形成が可能であることが判明し、インタ-カレ-ションによる特定のDNA認識、分離への応用が期待される。
|