研究課題/領域番号 |
02232106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大泊 巌 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30063720)
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研究分担者 |
越後谷 淳一 東北大学, 工学部, 助教授 (00005539)
北原 和夫 東京工業大学, 理学部, 教授 (20107692)
津田 穣 千葉大学, 薬学部, 助教授 (90009506)
山田 公 京都大学, 工学部, 教授 (00026048)
原 史朗 理化学研究所, 研究員 (60218617)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
46,100千円 (直接経費: 46,100千円)
1990年度: 46,100千円 (直接経費: 46,100千円)
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キーワード | コンタクト抵抗率 / コンタクト構造の安定性 / ショットキ-障壁高さ / 界面介在物 / 熱力学的安定性 / 速度論的安定性 / 応力の影響 / 拡散障壁 |
研究概要 |
コンタクト抵抗率の低減とコンタクト構造の安定性向上というデバイスの高集積化に伴う電極形成時の問題について、「界面反応の物理・化学」という視点から研究を行い、以下の成果を得ている。 (I)コンタクト抵抗率の抵減 ・ショットキ-障壁高さ(SBH)の抵減(1)金属ー半導体界面のSBHの面内分布を測定するため、弾道電子放射顕微鏡による界面評価技術の開発を進めた。また、顕微光応答法によって、Au/Pt/Ti/GaAs構造の微視的な電気的性質を解明した。(2)金属ー半導体界面の原子スケ-ルでの構造制御を達成するために、エレクトロマイグレ-ションを用いた界面形成法を提案した。また3CーSiC基板を用いて、原子層エピタキシ-の必要条件である自動堆積停止(selfーlimiting)を初めて観察した。 ・界面介在物の除去(1)Si結晶表面をどの程度清浄化できるのかとの視点に立って、Si(111)ー7x7構造形成のダイナミクスを解明した。その結果、酸素原子の存在が7x7構造形成の発端となることを見いだした。(2)Si酸化の微視的構造を解明するために進めてきた、第一原理に立脚したabーinitio全エネルギ-および力の計算の第一段階が終了した。(3)Si清浄表面の酸化初期過程において、基底状態の酸素分子(三重項状態)および励起状態である最低一重項状態の酸素分子による反応機構の解明を進めた。(4)実用的な観点から、コンタクトホ-ル底部の清浄化の方法を検討した。 (II)コンタクト構造の安定性向上 ・熱力学的安定性(1)応力が構造不安定をもたらす可能性に着目し、熱処理に伴って誘起される内部応力に起因する界面反応を、RBSによって評価した。さらに電界ストレスがAl/Si界面反応に及ぼす影響を検討した。(2)低抵抗化を図ることを目的に用いられる金属間化合物膜について、Siとの界面安定性を検討し、さらに拡散バリヤとしてTiN膜を用いた場合に界面反応の挙動を解明した。(3)構造安定性に及ぼす界面の役割の知見を得るため、格子整合性の良い系であるαーSn/InSbヘテロ接合について、検討を行った。 ・速度論的安定性(1)積層界面の安定化に寄与する因子として不整合転移の導入と歪超格子にみられる擬形態とに着目し、それぞれの系についての実験ならびに理論的検討を進めた。(2)金属ー半導体界面の反応を、高エネルギ-電子による照射損傷構造発達過程から評価した。 ・界面構造のダイナミクス 異なる物性をもつ系の界面の構造の安定性、とくに原子拡散に対する界面・格子の安定性を非平衡熱力学的現象論並びに原子模型(非線形力学)によって定式化し、解析した。
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