研究課題/領域番号 |
02233105
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
小川 力 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (80015750)
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研究分担者 |
若木 守明 東海大学, 工学部, 教授 (20100993)
工藤 博 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (40111364)
大嶋 建一 筑波大学, 物理工学系, 助教授 (70109271)
新井 敏弘 筑波大学, 物理工学系, 教授 (10015745)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | W / C積層膜 / Ni / Mo / Si積層膜 / 軟X線多層鏡 / ラザフォ-ド後方散乱 / 赤外スペクトル / 薄膜評価 |
研究概要 |
反射型顕微置を導入し、同装置のFTーIR分光計への組み込みと調整ならびに測定を行った。界面評価に利用するラザフォ-ド後方散乱(RBS)測定では、深さ分解の改善を図る実験配置の検討を行った。試料は、W膜、C膜、ならびW/C多層膜、その他、Ni/C3層膜、Mo/Si3層膜など、高融点物質蒸着薄膜を作製または入手し、200℃〜700℃の熱処理による拡散層形成の効果を、RBS測定・分光測定・X線測定等により調べた。RBS測定では、22MeVのO^<4+>イオンビ-ムを用い、入射角が45゚、測定散乱角が138゚近傍のすれすれ配置で深さ分解20Aオ-ダ-を達成し、この配置によるW/C多層膜の測定で、W膜の周期構造が観測できた。このRBS測定の結果からW膜・C膜の厚さの見積りを行い、密度との関わりを検討した。Ni膜の例では、バルク密度の82%を得ており、W膜でも同程度の値はあり得るとして現在解析中である。分光測定では、紫外領域から遠赤外領域で反射スペクトルを観測した。金属様の傾向を示すものと誘電体様の傾向を示すものがあり、膜形成法による特性的なものと理解された。熱処理による拡散層形成については、W/C積層膜の振舞いを比較理解するため、Ni/C3層膜およびMo/Si3層膜について詳しく調べた。Ni/C膜では400℃で、Mo/Si膜では500℃で顕著な拡散が起こることが、RBS測定ならびにX線回折測定から確認され、界面層の形成を示した。昇温効果は、X線反射についても鋭敏に現れ、低温度での膜厚の減少、高温度での膜厚の増大に対応した変化が観測された。また、赤外反射スペクトルにおいても反射率の増減として観測され、これら測定方法による薄膜評価の可能性を示した。
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