研究課題/領域番号 |
02233204
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
中山 喜萬 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (20128771)
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研究分担者 |
脇田 和樹 大阪府立大学, 工学部, 助手 (80201151)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 多層膜 / Sn / Si多層膜 / X線導波路 / 可とう性導波路 |
研究概要 |
本研究は、中空管の内壁に多層膜を形成することにより伝送効率の高い可とう性X線導波路を開発することを目的とし、薄膜堆積の制御性に優れしかも多様な基板形状に対応できる熱CVD法によるプロセス技術の確立を目指している。本年度の目標は、熱CVD装置の改良と平板上への多層膜作成技術の確立にある。 多層膜形成用の熱CVD装置の改良を行った。原料ガスとしてX線透過率の高い薄膜(Si、B)用にSi_2H_6およびB_2H_6、X線反射率の高い薄膜(Sn)用にSn(CH_3)_4を備えた。ただし、Sn(CH_3)_4は水素をキャリアガスとしてバブリングによって供給する。炉は赤外線イメ-ジ炉とし、基板ホルダ-も熱容量を小さくし、昇温降温を迅速に行えるようにした。ただし、反応管は石英製である。Si_2H_6およびSn(CH_3)_4のボンド解離エネルギ-は、それぞれ2.1eVおよび2.6eVであり、Snの成膜時により高い基板温度が必要となる。Siについては、水素流量100sccm、Si_2H_6流量1〜3sccm、圧力2.0Torr、基板温度450〜480℃の条件で、多層膜作成に適した成長速度0.5〜1A/sで成膜できることがわかった。一方、Snについては、水素流量30〜130sccm、Sn(CH_3)_4流量1x10^<ー5>〜3x10^<ー5>mol/min、圧力2.0Torrの条件で、基板温度700℃付近で成膜できることを確認した。得られた薄膜は、金属的性質を持つβ相の白錫であった。膜質と成長速度の点からまだ条件を探しているところであるが、多層膜作成の目途がたった。
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