研究課題/領域番号 |
02235107
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
高月 清 熊本大学, 医学部, 教授 (80026830)
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研究分担者 |
吉田 光昭 東京大学, 医科学研究所, 教授 (80012607)
上田 重晴 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (90068453)
森 茂郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30010424)
山本 直樹 東京医科歯科大学, 医学部, 教授 (00094053)
渋田 博 東京大学, 医科学研究所, 教授 (70012721)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
49,200千円 (直接経費: 49,200千円)
1990年度: 49,200千円 (直接経費: 49,200千円)
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キーワード | エイズ / HIV / 血友病 / 免疫不全 |
研究概要 |
柱1〜5のなかで行われた研究のうちからおもなものを挙げる。 HIVの構造と機能:HIVのgag〜pol領域を大腸菌のなかで発現させ蛋白を産生する系を作成した。gagとenvをそれぞれ別にもつワクチニアベクタ-の混合感染はヒト由来細胞のみに巨細胞を形成することを見出し、巨細胞形成におけるCD4以外に必要な分子の解明が進みつつある。tat,nefなどの制御蛋白の所在と作用についても研究している。 中和エピト-プの解析:env蛋白のgp120に対するモノクロ-ナル抗体が認識する中和エピト-プがクニッツ型プロテア-ゼインヒビタ-の性格を有することが明らかにした。この中和エピト-プに対する受容体としてトリプタ-ゼTL2がCD4陽性ヒト白血病細胞から大量に精製され、感染阻止の手段を目指している。 HIVの分子進化とエイズの動物モデル:HIVー1,HIVー2および数種のSIVの各遺伝子の塩基配列の比較が進められ分子系統樹の構築がされている。サルの細胞に感染可能なHIVー1の作成,またウサギ細胞にCD4を強制発現させてHIVを感染させる実験も行われた。マウスのMAIDSにおける巨細胞の多クロ-ン性活性化の機序解明はヒトのAIDSとの関連で注目される。 HIV感染と免疫反応:HIVは血清中に抗体とともに存在しながら不活性化や補体による溶解から免れているのはウイルス被膜の糖蛋白にあるらしい。またHIVに抑制的に働くのはCD8細胞であることもわかった。 その他:日本人エイズ患者ではEBウイルスによると思われるB細胞性悪性リンパ腺の頻度が高い。またHIVとマイコプラズマの相互作用の研究も行われている。抗体の超高感度検出法,PCRによるプロウイルスの定量の研究もある。多数の血友病患者のHIVキャリアの病態追跡は続行中である。
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