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PCR法を用いた新しいエイズ関連ウイルスの検出とその系統発生学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 02235208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関京都大学

研究代表者

三浦 智行  京都大学, ウイルス研究所, 助手 (40202337)

研究期間 (年度) 1990
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1990年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
キーワードヒト免疫不全ウイルス / サル免疫不全ウイルス / エイズ / PCR / HIV / SIV / 分子進化 / 系統樹
研究概要

コンピュ-タ-による解析からエイズ関連ウイルスのpol遺伝子の一部にレンチウイルス間で非常によく保存されている配列を見い出し、HIVー1、HIVー2およびSIV_<AGM>の遺伝子配列より最大公約数的な配列をPCR用のプライマ-としてデザインした。既知のウイルスについて、このシステムによる増幅部位だけを対照にした分子系統樹を描くと、pol遺伝子全体の配列から描かれたものとよく一致した。このプライマ-を用いてウイルス感染細胞から抽出したDNAをサンプルとしてPCRを行なったところ、エイズ関連ウイルスの4つの群(HIVー1,HIVー2/SIV_<SM>/SIV_<MAC>,SIV_<AGM>およびSIV_<MND>)すべてのウイルスについて検出可能であった。
次に、ガ-ナ人ARC患者より分離したHIVー2(GHー2)株は、抗原的にはHIVー2に近いが、サザンブロット法では通常の条件でHIVー2のプロ-ブとハイブリダンイズしなかった。そこで、上記システムを用いてGHー2株のpol遺伝子の一部を増幅、クロ-ニングした後塩基配列を決定し、分子進化系統樹を描いて解析したところ、従来報告されていたHIVー2群と、SIV_<SM>/SIV_<MAC>群間の分岐よりも早い時代に分岐していた。このことは、現在一般的に考えられているHIVー2/SIV_<MAC>/SIV_<SM>群がス-ティマンがベイザル由来とする説に対して、古くからヒトが保有していたものであることを示唆している。さらに最近報告されたHIVー2ALT株は、GHー2株に近いことも判明したので、この新しい亜群を従来型のHIVー2と区別してHIVー2b群と名付けた。
以上の結果から、本システムの有用性が実証され、今後のさらなる利用が期待される。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tomoyuki Miura: "Establishment of a phylogenetic survey system for AIDSーrelated lentiviruses and demonstration of a new HIVー2 subgroup" AIDS. 4. 1257-1261 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] TAKASHI GOJOBORI: "Evolutionary origin of human and simian immunodeficiency viruses" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 87. 4108-4111 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書
  • [文献書誌] 三浦 智行: "霊長類におけるエイズ関連ウイルス" Oncologia. 23. 70-77 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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