研究課題/領域番号 |
02235209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
勝沼 信彦 徳島大学, 酵素科学研究センター, 教授 (50035375)
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研究分担者 |
木戸 博 徳島大学, 酵素科学研究センター, 助教授 (50144978)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1990年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | エイズウイルス / gp120 / トリプタ-ゼ / 感染機序 / トリプスタチン |
研究概要 |
エイズウイルス(HIV)が人T_4^+リンパ球やマクロファ-ジに感染するさいに、これらの細胞の膜上に局在するCD4受容体だけでは感染が成立しないこと、さらにCD4受容体によらない感染機構が存在することが判明し、CD4以外の受容体の発見に多くの努力がなされている。我々は世界に先がけてHIVの外膜蛋白gp120と特異的に結合するCD4とは別の受容体の精製に成功した。この受容体は、gp120のV3領域のKunitz型インヒビタ-ドメインと特異的に結合するセリン・プロテア-ゼで、32KDaの二量体と28KDaの四量体からなる分子量198KDaの膜局在プロテア-ゼであることが判明し、これをトリプタ-ゼTL_2と命名した。32KDaのサブユニットは細胞膜の外膜に露出し、28KDaのサブユニットは膜の中に局在すると思われる。gp120のV3領域では、HIVが細胞に侵入するさいの膜融合活性を示す部位であるばかりでなく、この領域を抗原とする抗体が強いHIV中和能力を示すことからHIVの感染機序の解明と、色疫療法と開発の上で最も注目されている領域である。従ってこのV3領域を特異的に認識して結合するトリプタ-ゼTL_2は、HIV細胞侵入プロセスに深くかかわっていることが推定される。現在両サブユニットの一次構造の解析が進行中である。このトリプタ-ゼTL_2は、HIVの感染が認められる人ヘルパ-T細胞、マクロファ-ジ,脳のミクログリア細胞で認められるだけではなく、HIVに対する感染症のないHela細胞,B細胞にも認められた。これらの非感染性細胞に人CD4の遺伝子をトランスフェクトしてCD4の受容体を発現させるとHIVに対する感染性を持つようになる。従ってHIVの感染には、CD4受容体とトリプタ-ゼTL_2受容体の少なくとも2ケ所の結合が感染成立に必要であると推定された。現在HIV感染機構におけるCD4とトリプタ-ゼTL_2の相互作用を検討している。
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