研究課題/領域番号 |
02240212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
栗山 欣弥 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (20079734)
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研究分担者 |
土橋 康成 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (50106390)
大熊 誠太郎 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (30152086)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1990年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | Alzheimer病 / アストログリア / Alzheimer病起因物質 / 病態生理学的役割 / 培養細胞 |
研究概要 |
Alzheimer病の病態発現における起因物質の同定を行ない、かつアストログリアの本疾患における病態生理学的意義を検討するための研究を行なった。 1)Alzheimer病の起因物質を同定するために、まず無血清条件下で神経細胞の初代倍養を行なった。これらの神経細胞においても、血清使用の条件下と同様に、GABA代謝系、GABA_A及びベンゾジアゼピン受容体数が細胞の発育に伴い増大し、またこれらの両受容体が機能的に共軛していること、同様な現象はβ受容体とこれと共軛するcyclic AMP生成系及びムスカリン受容体とこれに共軛するcyclic AMP生成抑制系、あるいはイノシト-ルリン脂質代謝系においても認められることを確認した。 2)アストログリアに関しても、無血清条件下で初代培養を行ない得ることを確認した。 3)初代培養神経細胞において、Alzheimeス病患者脳からの粗抽出物は、DNA、RNAおよび蛋白合成能、GABAおよびアセチルコリン合成酵素活性、コリン取り込み能、GABA受容体に何らの変化を与えなかった。 4)アストログリアに同様の抽出物を添加して検討したところ、DNA合成能のみが著明に低下し、RNAおよび蛋白合成能、諸種の酵素活性、GABA取り込み能などには変化が認められなかった。 以上の結果から、Alzheimer病患者脳粗抽出物中には、アストログリアのDNA合成阻害物質が存在するものと考えられ、今後この阻害物質の精製および同定を行うとともに、精製阻害物質の生理的役割についてより詳細に検討を行う予定にしている。
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