研究課題/領域番号 |
02241101
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
吉岡 亨 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (70046027)
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研究分担者 |
三品 昌美 新潟大学, 脳研究所, 教授 (80144351)
阿部 輝雄 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (50010103)
工藤 佳久 三菱化成生命科学研究所, 室長
清水 孝雄 東京大学, 医学部, 助教授 (80127092)
赤池 紀扶 東北大学, 医学部, 教授 (30040182)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
101,000千円 (直接経費: 101,000千円)
1990年度: 101,000千円 (直接経費: 101,000千円)
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キーワード | 神経伝達物質の放出 / Caチャネル / 興奮性アミノ酸受容体 / 神経伝達物質の遊離調節機構 / 巨大シナプトゾ-ム / CaーCaMキナ-ゼ阻害剤 / 膜融合 / 走査型トンネル顕微鏡 |
研究概要 |
本年度は第2年度ということで、当該研究は凡ね順調に進展した。主な研究成果は以下のようである。 (1)ラット小脳ニュ-ロンの情報伝達系の構築を生後発達を追って、調べた。その結果キスカル酸受容体は主としてプルキンエ細胞に、そしてNMDA受容体は主に顆粒細胞層に局在することを見いだした。(吉岡) (2)走査型トンネル顕微鏡を用いて生細胞の表面のトポロジ-を観察出来た。これによりインオチャンネルや、レセプタ-の直視の可能性が生まれた。(吉岡)(3)神経伝達物質の放出の調節に関与すると思われるPAF受容体のクロ-ニングに成功した。(清水)(4)パルスレ-ザ-顕微鏡を用いることにより、リポソ-ムの膜融合の現場をリアルタイム(時間分解能100 μSec.)で撮影することに成功した。(5)2波長蛍光像を同時に、かつ連続的に観察できる顕微光学系を用いて細胞内Ca^<2+>や、pHのビデオレ-ト(毎秒)30コマの測定に成功した。(いずれも木下)(6)Furaー2を負荷した海馬スライスにおけるグルタミン酸受容体の分布の局在を検出することに成功した。また同じ切片を用いて、長期増強現象成立時の細胞内Caの上昇部位に持続性が認められた。(工藤) (7)哺乳類の脳におけるジヒドロピリジン受容体とωコノトキシン受容体は異なるCaチャネル分子であることを明らかにした。(阿部)(8)マウス小脳より2種類のグルタミン酸受容体サブユニットのCDNAをクロ-ン化しその全一次構造を明らかにした。(三品)(9)ラット脳シナプトゾ-ムから再構成した巨大ベシクルにパッチクランプを適用し、3種類のKチャネルの存在を確認した。(桐野)この他、香川のシャペロニン、日高のCaーCaMIIキナ-ゼ阻害剤の開発、久場のウシガエル交感神経節における長期増強機序の解明など、話題性のある成果が数多く得られた。
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