研究課題/領域番号 |
02241203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
立花 政夫 東京大学, 文学部, 助教授 (60132734)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 網膜 / 神経細胞 / トランスミッタ- / カルシウムイオン / カルシウム電流 / シナプス / グルタミン酸 / アミノ酸 |
研究概要 |
網膜双極細胞のトランスミッタ-としてグルタミン酸が候補にあげられている。そこで、まず、双極細胞からグルタミン酸が放出されるか否かを検討した。キンギョ網膜にパパインを作用させてON型双極細胞を単離した。また、アメリカナマズの網膜から水平細胞を単離し、グルタミン酸の検出器として利用した。双極細胞と水平細胞を密着させ、それぞれをパッチ電極で膜電位固定(wholeーcell clamp)した。双極細胞を脱分極させると、水平細胞から応答を記録することができた。両細胞間の距離を離すと水平細胞からの応答は消失したので、水平細胞の応答は双極細胞から放出された物質によって引き起こされたと考えられる。水平細胞の応答の性質を調べると、(1)反転電位は約0mVであること、(2)陽イオン透過性の増大によって生じること、(3)非線形な膜電位依存性を示し、大きな負の電位では応答の振幅はかえって小さくなること、(4)グリシンによる増強があること、(5)グルタミン酸のアンタゴニストによって阻害されることが明かとなった。以上の性質は、水平細胞にグルタミン酸を直接作用させてNMDA受容体を活性化させた時に生じる応答の性質に一致していた。したがって、双極細胞は脱分極によってグルタミン酸あるいはその類似物質を放出すると結論した。次に、放出がCa依存性であるか否かを検討した。双極細胞の脱分極によって活性化されるCa電流をCdイオンなどで阻害すると、水平細胞の応答は消失した。双極細胞のCa電流と水平細胞の応答との関係は、上に凸な単調増加関数であった。したがって、双極細胞からのグルタミン酸様物質の放出はCa依存性であると結論した。現在、双極細胞へCaイオンが流入してからグルタミン酸様物質が放出されるまでの過程を、パッチクランプ法と細胞内Caイオン濃度測定法を適用して、詳細に検討している。
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