研究課題/領域番号 |
02241217
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
杉山 博之 九州大学, 理学部, 教授 (20124224)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1990年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | グルタミン酸受容体 / 海馬 / 長期増強 / Gタンパク質 / イノシト-ル燐脂質 / 興奮性アミノ酸 / 可塑性 |
研究概要 |
本研究では、我々が見い出したG蛋白質に共役してイノシト-ル燐脂質代謝回転を促進するグルタミン酸受容体(metabotropic Glu受容体)に付いて、神経伝達物質放出の調節機構におけるこの受容体の役割を検討した。特に伝達物質の放出増大が主要因であると考えられている海馬CA3野苔状線維シナプスの長期増強現象を対象とし、この受容体の役割を検討した。その結果次のような知見を得た。 1.百日咳毒素の作用について検討し、この長期増強が百日咳毒素処理によって強く抑制されることを見い出した。この結果は、CA3野の長期増強にある種のGタンパク質が関わっていること、したがっておそらくGタンパク質と共役した伝達物質受容体が関わっていることを示唆している。 2.このシナプスではGluが伝達物質として作用しているが、長期増強を媒介している受容体は、NMDA,非NMDAいずれのGlu受容体のアンタゴニストによっても影響を受けない性質のものであることが分かった。 3.Metabotropic Glu受容体反応(の少なくとも一部)はAP3によって阻害されることが知られているが、CA3野シナプスの長期増強もAP3によって抑制御を受けることが分かった。 これらの性質はいずれもmetabotropic Glu受容体の性質と一致しており、この結果から、metabotropic Glu受容体が、CA3野苔状線維シナプスにおいて神経伝達物質の放出調節に深く関与し、長期増強の形成に重要な役割を果たしていると考えられることが分かった。
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