研究課題/領域番号 |
02242212
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 秋田県立農業短期大学 |
研究代表者 |
増田 清 秋田県立農業短期大学, 生物工学研究所, 助教授 (60157203)
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研究分担者 |
井上 正保 秋田県立農業短期大学, 生物工学研究所, 教授 (90176446)
野村 港二 秋田県立農業短期大学, 生物工学研究所, 講師 (00183905)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1990年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 細胞培養 / ニンジン / 不定胚 / 全能性 / 核タンパク |
研究概要 |
ニンジンの培養細胞を、無菌条件下で発芽した芽生えの下胚軸片から2,4ーDを含む栄養培地を用いて誘導し、液体培養によって継代維持した。数回の植え継ぎの後、培養細胞が胚を分化することを確認し、その保存培養の一部を凍結し液体窒素中に保存した。残りの細胞は植え継ぎを続け、auxinを含まない培地に移しても胚の分化が見られなくなった。時点で、凍結保存しておいた細胞を解凍し培養に移した。このようにして単一の組織片を起源とし、胚分化能が異なる細胞を調製することができた。次いで、これらの細胞から核を単離した。効率よく核を単離するために細胞をまず細胞壁分解酵素で短時間処理し、磨砕と濾過、非イオン界面活性剤による洗浄、分画遠心、Percoll密度勾配遠心などの操作を組み合わせることによって細胞質由来の夾雑物のほとんど無い純粋な核を得た。得られた核の塩基性蛋白を比較するために希硫酸可溶性の蛋白を抽出し、二次元ポリアクリルアミゲル電気泳動により展開した。電気泳動は一次元を酢酸ー尿素ーTriton Xー100、二次元をSDSとした。その結果、SDSの系から求められる分子量が39KDaと40KDaの二種の蛋白に著しい量的違いが認められた。これら39kDaと40kDa蛋白量の変動がニンジン細胞における一般的な現像であるか否かを検討したところ、継代期間の延長に伴い、みかけの分子量40kDaの蛋白が減少することが、複数のcell lineで共通に確認された。この蛋白は電気泳動による相対的移動度と5%PCAに可溶である性質に基づいて、histone H1あるいはそのvarianの一種であると推察された。二次元電気泳動像では40kDaの近傍に39kDaと量的に安定している別の蛋白が主要な成分として認められ、これらもhistone H1様の挙動を示した。しかし、これら二つの成分は5%PCAにほとんど不溶であり、40kDaとそれらの類緑関係について推定するに至っていない。
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