研究概要 |
本年度は、札幌市を研究対象地域として、都市的土地利用の変化を分折した。研究成果は、8ペ-ジの報告書(重点領域「近代化による環境変化のGIS」平成2年度報告書所収)としてまとめられ、1991年3月2〜3日に仙台での総合報告会で発表予定である。 本研究の分析技術上の特色は、(1)100m,500mメッシュデ-タによる土地利用の定量的把握と年次別比較(1935・1970・1987年)を行ったこと,(2)1970年代以降とりわけ拡大が著しい都市周辺部をも含めた市域全域を対象としたこと,(3)中心部については、細目土地利用・建物用途別の詳細な分析を行ったことである。 分析方法は、(1)地図の色分け(土地利用ごとに読み取りを容易にする前作業)、(2)メッシュデ-タの作成(100m・500mメッシュをかけ、各メッシュ内の全ての土地利用を占有率順に並べてデ-タ化する、(3)デ-タの分析・考察である。 研究成果としては、(1)札幌の市街地拡大は、飛地的市街地を取り込みながら主要交通路沿いに進行し、市街地形態は同心円状から北西一南東を長軸とする楕円形状へと変化した、(2)札幌中心部の土地利用は,1970年から1987年に住宅施設を主とする建築敷地の増加が顕著であり、都心部を除けば建物用途別にかなりの立地変動がみられた、の2点が視覚的、(分布図の変化として)、統計的(メッシュ数の変化として)に確認された。
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