研究課題/領域番号 |
02245106
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
大瀧 仁志 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (80022549)
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研究分担者 |
佐々木 陽一 東北大学, 理学部, 助教授 (30004500)
山口 敏男 福岡大学, 理学部, 助教授 (70158111)
舟橋 重信 名古屋大学, 理学部, 教授 (30022700)
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研究期間 (年度) |
1990 – 1992
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
25,600千円 (直接経費: 25,600千円)
1990年度: 25,600千円 (直接経費: 25,600千円)
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キーワード | 反応活性種 / 反応中間体 / 迅速EXAFS / 多核錯体 / 溶液X線回折 / 過冷却液体 / ストップド・フロ- |
研究概要 |
本研究班は4名の中核となる計画研究班員と7組の公募研究班とから成っている。中核となる計画班員は、溶液内反応において生成する反応活性種あるいは反応中間体の分子構造を決定することに目的を集中し、今年度はさまざまな研究を展開した。大瀧は班全体を総括するとともに、舟橋の協力を得て、反応中間体の構造を決定するため、ストップド・フロ-法とEXAFS法とを組み合わせた迅速EXAFS測定装置の建設に努力した。現在装置の試運転を行っており、平成3年度には新しい成果が挙げられることを期待している。舟橋は迅速EXAFS測定装置の設置に協力するとともに、吸収スペクトルの測定から溶液内反応を研究するために、従来用いられていた2液混合セルをさらに改良し、3液が混合できる装置の開発につとめた。この装置により、今後3成分系の反応中間体の構造や組成が決定されるものと期待されている。 山口はイメ-ジング・プレ-トを用いて溶液X線回折測定がさらに短時間で且つ精度よく測定できるように工夫し、電解質水溶液の過冷却状態あるいはガラス状態での構造を決定しようと試みた。さらにこの方法を結晶の時間分解構造測定に適用することを考えており、平成3年度以降、この方法による新しい成果が得られるものと思われる。佐々木はルテニウム(III)とクロム(III)イオンを含む三核錯体を合成したが、その反応中間体としてルテニウム(III)イオン2個を含む錯体が生成することを見出し、その構造をわれわれが開発している迅速EXAFS法などを用いて決定しようと試みている。 これらの研究は公募班員とも密接に連けいを保ちながら行われており、すでにいくつかの新しい共同研究計画が進行している。このように本年度の研究計画はほぼ当初の計画にしたがい、順調に展開していると考えている。
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