研究課題/領域番号 |
02245210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 奈良女子大学 |
研究代表者 |
矢野 重信 奈良女子大学, 理学部, 教授 (60011186)
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研究分担者 |
塚原 敬一 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (70112117)
阿部 百合子 奈良女子大学, 理学部, 講師 (30031701)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1990年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | レドックス / ポリアミンCo(III)錯体 / アミノマロン酸 / ビオロ-ゲン / クラスタ- / ルテニウム(III)錯体 / 電子移動 / Co(salen)型酸化触媒系 |
研究概要 |
1.レドックスを伴うポリアミンCo(III)錯体とアミノ酸前駆体との反応の機構の解明 上記反応において、我々はaージアミン(NーCーN)及びカルビノ-ル(NーCーO)錯体などの特異的な化合物が生成することを見出してきた。ここではこれらの反応機構を解明するために様々な検討を試みた。その結果、用いられたCo(III)ポリアミン錯体によってaージアミン形成は配位アミノ基と位置選択的あるいは非選択的に起こることが解り、(トリス(2ーアミノエチル)アミン)系の場合は配位子の立体的制約からCーN結合は形成されずaージアミン形成の中間体と考えられる新規なイミノ酸架橋Co(III)複核錯体が得られた。さらにこの複核錯体をXー線結晶構造解析によりその立体化学を解明した。 2.ビオロ-ゲンを結合した多機能性金属錯体の合成と電子移動反応 ビオロ-ゲンを含む上記錯体の合成を進めた。現在までのところ、各種ポリアミノポリカルボキシラトCo(III)錯体および連結可能なビオロ-ゲン誘導体を合成した。なおルテニウムを含む機能性金属クラスタ-については、本班の佐々木陽一氏(東北大)と共同開発を行った。 3.分子状酸素を用いる金属salen型酸化触媒系の開発と反応機構の解明 ジメチルスルホキシドー水混合溶媒中においてFe^<2+>及び水の協同効果によりCo(salen)型錯体が分子状酸素を活性化してFe^<2+>を速やかに酸化し、触媒として作用することを見出したので、速度論研究から反応機構を検討した。反応速度は置換基(x)およびジアミン(B)により影響され、速度はCo(II)/Co(III)の酸化還元電位との間に直線関係があることが見出された。このことは酸素複核錯体中においてCo(II)から酸素への電子移動の起こり易さと関係づけられる。
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