研究課題/領域番号 |
02246205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
川崎 一朗 富山大学, 理学部, 助教授 (60115136)
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研究分担者 |
松原 勇 金沢経済大学, 経済学部, 講師 (70173862)
酒井 英男 富山大学, 理学部, 助手 (30134993)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1990年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 地球自由振動 / 固有周期 / 方位異方性 / モ-ド間カップリング / コアモ-ド / 一般化された球面調和関数 / 地球流体核 / 地球中心核 |
研究概要 |
今年度は、当初の予定のように、「異方性による地球自由振動のモ-ド間カップリング」の理論の確立と、富山大学に於けるグロ-バルデジタル地震記録処理のハ-ドとソフトの整備を行った。理論的に分かったことは次の通りである。 第0近似として、流体核内に、経線方向に地震波速度が速く(または遅く)、緯形方向に遅い(または早い)ような、単純な地震波速度異方性が分布していると、弾性定数は、北極と南極の2つの特異点を除いて、緯度にも経度にも依存しない。 Kawasaki and Koketsu(1990年)は、異方的な場合にも水平方向に不均質な場合でも、直交曲線座標系である限り成り立つ、弾性体の運動方程式の表現を求め、これを、一般化された運動方程式と呼んだ。この表現を、上述のような回転軸の回りに対称な弾性定数を用い、Phinney and Burrudge(1974)の一般化球面調和展開の座標系に変数変換した。その結果、次のことか分かった。 (A)splittingは起こらないが、モ-ド間カップリングは起こすような自由振動がある。 (B)(A)の自由振動の固有関数を求める場合でも、Tsuboi and Geller(1989)の様な試験関数で展開するような方法を採る必要がある。 (C)この種の異方性の場合、splittingは起こさないでspheroidal oscillationの固有周期を長くし、toroidal oscillationの固有周期を短くすること、あるいはその逆が可能である。 今後は、試験関数で展開するような方法で、上記のような異方性のある場合に付いて、固有周期と固有関数の数値計算を行い、その結果を含めて、成果を論文として出す予定である。
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