研究概要 |
テトラアルキル鉛は炭素・鉛結合の平均結合エネルギ-が155KJmol^<ー1>と炭素ースズの234KJmol^<ー1>より小さく、更に反応性が高いと予想できる。しかも14族テトラアルキル体の特徴である水や空気に対して安定という性質を持っているので、単純なアルキル化剤としては今までにない特質を備えたものになりうる。実際ルイス酸と組み合わせることでアルキル化が高収率・高選択性で進行することを見いだした。 1 アルデヒドに対する不斉誘導 2 αーエトキツカルバマ-トに対する1,2ー不斉誘導 3 αーアルコキシ有機鉛化合物を用いる1,2ージオ-ル誘導体の立体分岐合成。近年、αーアルコキシ有機金属化合物(M=Sn,Li,MgXCuX)は有機合成上有用な反応剤として注目されているが<35>___ーのRが1級あるいは2級のアルキル基の場合それほど高いものではなかった(scheme4)。我々は官能基化されたアルキル基を高立体選択的にトランスファ-する目的でαーアルコキシ有機鉛(<35>___ー:M=Pb)を合成しアルデヒドとの縮合反応を検討した結果ルイス酸を変えるだけでシン体<37>___ーとアンチ体<38>___ーのジオ-ル誘導体を立体分岐合成することに成功した。更にこの反応を用いて28ーNorbrassinolide誘導体の立体選択的な測鎖の導入を行った。アルデヒド<49>___ーとキラルなdーメトキシ有機鉛化合物<50>___ーをTicl_4存在下反応させると天然型の立体を持つ<51>___ーが単一つのジアスラレオマ-として得られた。
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