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骨の組成と機械的性質に対する実験動物の運動量の効果

研究課題

研究課題/領域番号 02248207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

青木 秀希  東京医科歯科大学, 医用器材研究所・無機材料部門, 教授 (80014166)

研究期間 (年度) 1990 – 1992
研究課題ステータス 完了 (1990年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1990年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードラット骨 / 運動 / 強度 / アパタイト / Sr
研究概要

運動が骨の強度ならびに化学組成の変化に及ぼす効果を動物実験により明らかにした。5週令の雄ラット10匹ずつを,各々走行群および対照群とした。走行群にはトレッドミルを用い,毎日一定時間走行させた。走行速度は20m/分とした。これは5週令ラットの全力疾走速度の半分以下である。3分走行後5分休止の走行単位を午前と午後に10回ずつ施行した。対照群はケ-ジ内で通常飼育した。走行期間4週間の後,すなわち9週令時に両群をト殺し大腿骨を摘出した。骨形態の比較後,3点曲げ試験機による骨強度測定ならびにケイ光X線分析とEPMA線分析による骨中のSrとCaの比(Sr/Ca比)の比較を行なった。骨形態の比較では,走行群の方が骨巾がせまかった。軟レ像による骨密度に差はなかった。3点曲げ試験で得られた荷重v.s.変位曲線から,線形域の最高荷重値(Pc)および曲線の最高荷重値(Pmax)を求めた。Pcは負荷フックによる皮質骨への押し込み強度と密接に関連し,また骨の微視割れ開始の目安ともなる値である。走行群の方がPcは大きく(P<0.05),Pmaxもわずかに大きかった。コンプライアンスは走行群の方が小さかった。Sr/Ca比の比較により,走行群の方がSr/Ca比が大きいことより,運動による骨の化学組成の変化を明らかにした。
以上より,運動が骨の強度向上に寄与し、同時に骨の化学組成の変化(特にSr量の割合の増加)を引き起こすことがわかった。概に合成ハイドロキシアパタイト焼結体表面をSrでド-プした場合の機械的性質を明らかにしているが,本研究結果と一致しており,骨中に約65%含まれている骨アパタイトの機械的性質の向上にSrが関与することがほぼ明らかになった。運動によるSr量の含有割合の増加機構について,運動の程度すなわち骨への力学的刺激の程度の違いによる骨の圧電特性の変化が関与することが考えられる。

報告書

(1件)
  • 1990 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] SHIN OKAYAMA: "THE MECHANICAL PROPERTIES AND SOLUBILITY OF STRONTIUM-SUBSTITUTED HYDROXYAPATITE" BioーMedical Materials and Engineering. Vol.1. 13-20 (1990)

    • 関連する報告書
      1990 実績報告書

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公開日: 1990-04-01   更新日: 2016-04-21  

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