研究概要 |
αーマンノシダ-ゼの基質特異性をピリジルアミノ(PAー)糖鎖を基質として用いて解析し、酸素の役割等について調べるため、平成2年度に得られた知見について報告する。 1)PAー糖鎖調製のためピリジルアミノ化反応を再検討し、定量的に反応が進行する様にした。 2)基質の調製:オボアルブミンや大福豆より21種類のオリゴマンノ-ス型のPAー糖鎖を調製しHPLCで分離する条件が得られた。 3)PAー糖鎖を用いた活性測定は次の様に行なった:酸素反応混合物をサイズフラクショネ-ションHPLCで各ピ-クを分取し、各々ピ-クはさらに逆相HPLCで分離して、酸素消化物を固定した。 4)ニホンウズラの輸卵管をホモジナイズし、30,000xg上澄を粗酵素液とした。硫安沈殿、DEAEーSephacel,Sephacryl Sー300,mannannーSepharose 4B,hydroxyapatiteカラムクロマトグラフィ-で精製しSDSーPAGEとPAGEで単一のバンドを示す標品を得た。得られた酵素はコバルトイオンを要求し、分子量330,000、至適pH7.0の酵素であった。 4)ウズラ中性αーマンノシダ-ゼはManα1ー3,Manα1ー6残基を水解しManα1ー2残基は水解しにくい事が明らかになった。さらに詳細な解析を行なう予定である。
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