研究課題/領域番号 |
02252205
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
小山 清人 山形大学, 工学部, 助教授 (60007218)
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研究分担者 |
田中 克史 山形大学, 工学部, 助手 (50207081)
田村 安孝 山形大学, 工学部, 助教授 (40171904)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1990年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 広帯域超音波センサ、 / 強誘電性高分子、 / 弱い衝撃波、 / 非線形超音波、 / 高次高調波、 / 周波数スペクトル、 / 超音波非線形パラメ-タB / A |
研究概要 |
本研究では、衝撃波スペクトル計測システムに必要である広帯域超音波センサを作製し、その広帯域超音波センサ中心とする計測システムによって、有限振幅を有する非線形超音波(弱い衝撃波)の周波数スペクトルを同時に計測する基礎的検討を行った。その主な研究成果は以下の通りである。 1.強誘電性高分子であるフッ化ビニリデンー三フッ化エチレン共重合体(P(VDFーTrFE))をスピンコ-ト法、溶液キャスト法によって薄膜に成膜し、熱処理、電極処理および分極処理を施すことによって超音波トランスデュ-サを作製した。作製した超音波トランスデュ-サは最大158MHzの共振周波数で送信可能であり、65dbの範囲で5MHz〜100MHzまでの広帯域受信特性を有することが確認された。また、共振周波数10MHz、70dBの範囲で500KHz〜80MHzの送受信特性を有する超音波トランスデュ-サを安定的に作製する技術を確立した。 2.上記1. によって作製した超音波トランスデュ-サをセンサに用いて、有限振幅を有する非線形超音波の周波数スペクトルを1つのセンサによって同時に計測するシステムを構築した。また、このシステムを用いて、水、メタノ-ル、高分子液晶で知られるヒドロキシプロピルセルロ-ス水溶液等の媒体を伝搬する非線形超音波の周波数スペクトルを直接観察した。特に、メタノ-ル媒体では、70dB、20MHzまでの範囲で基本波(2.42MHz)および8次までの高次高調波の周波数スペクトルを直接観察することができた。さらに、直接観察した非線形超音波の周波数スぺクトルから、前述した各媒体の超音波非線形パラメ-タB/Aを算出した。 以上のように、100MHz帯域の超音波センサを作製し、その広帯域超音波センサによって弱い衝撃波の周波数スペクトルを1つのセンサで同時に計測できるシステムを構築することができた。
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