研究課題/領域番号 |
02253202
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大門 寛 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (20126121)
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研究分担者 |
井野 正三 東京大学, 理学部, 教授 (70005867)
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研究期間 (年度) |
1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1990年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 光励起脱離 / 電子衝撃脱離 / イオン / 脱離 / 2次元検出 / 球面鏡分析器 / エネルギ-分析器 / 表面 |
研究概要 |
本研究の目的は、我々が新しく発明した「あるエネルギ-の粒子の角度分布を2次元像として表示する分析器」(特許出願中)を用いて、色々なガスが吸着した結晶表面に、光を当てたときに出てくるイオンのエネルギ-分布、質量分布、放出角度分布を同時に測定することにより、表面での吸着の結合方向や、脱離のメカニズムを解明することであった。 本年度はPtの清浄面にNOやCOなどを吸着させた表面に、真空紫外線を照射して出て来るイオンのエネルギ-分布や放出角度分布パタ-ンを観測することを目標にした。本研究は本年度からスタ-トしたが、研究代表者の大門の阪大への転任と重なり、また装置を大幅に改良したので、測定は緒に付いたばからである。装置は昨年まで電子衝撃脱離イオンの測定に使用していたものを改造した。主な改造点を以下に記す。 1.励起光源としてHeI真空紫外線の放電管を取り付けた。 2.質量分析計を取り付け、脱離イオンの種類を特定するのに用いた。 3.イオン銃および電源を作製した(10μA、1000eV) 4.試料ホルダ-を改造した。従来の2軸回転機構を維持しながら以下の機構を付け加えた。 (1)加熱機構(電子衝撃加熱、200mA、1000eV、1300K) (2)冷却機構(液体窒素容器からの熱伝導、ー70℃) 本年度の実験成果としては、 1.Pt(001)面を、酸素吸着、加熱、アルゴンイオン衝撃、加熱の繰り返しによる清浄化し、5×20構造を得たこと、および 2.その表面にNO分子を吸着させ、電子衝撃脱離イオンの運動エネルギ-分布を測定したこと、が上げられる。 今後はさらに質量分布、放出角度分布、及びこれらの励起エネルギ-依存性などを測定し、脱離メカニズムを解明していきたい。
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